神宮前オフィス | 新築地下スケルトン空間
EDIT
>>LOCATION
外苑前駅を降り、青山通りを背に新しいスタジアム方面へ通称キラー通りを進む。元は東京オリンピックの際に整備されたというこの通り。今では多くの交通量と共に、小さくともセンスが光る雑貨店や人気の植物屋さん、日本の狭小住宅の先駆けとなった伝説の住宅からワタリウム美術館に到るまで。古くからデザイン感度の高い店舗や人々が集まり、このエリアを代表する通りの1つとして古くから親しまれてきた。
>>SPACE
前回、上層階部分をご紹介したが、今回ご紹介するのはB1と2Fの店舗区画。まず地上階である2Fは、キラー通り側に大きく開口面を開けているため、道路面からの視認性も強めの区画だ。晴れた日には日光も良く入り、隣にある小さな公園の木々の緑が、空間にほんのり柔らかさをプラスさせているように感じる。店舗を想定しているため、現況は鉄骨のスケルトンのまま。L字に折れた少し変わった形をしたフロアではあるものの、それほどレイアウトに困る作りではなさそうだ。また、奥には専用のバルコニーも付いているため、ちょっと空気を吸いたい時はなどはこちらを利用すると良いだろう。かたやB1。こちらはテイストが異なり、ガチガチのコンクリートスケルトン空間。ただ、天井が高いせいか、または一部自然光が入るためか、地下特有の閉鎖感などはあまり感じず、むしろ予算さえ許せば、この空間をオフィスなんてのも悪くないとさえ思える空間だった。
>>HOW TO USE
どちらも1から内装を作らないといけいため、賃料設定位から考えてもオフィス単体での利用は少々リアリティーはないかもしれない。しかし、逆に店舗であればどちらも利用の幅は広がりそうだ。特にB1に関しては直通階段が2経路あるため、例えば半分は店舗、半分はオフィスやスタジオなど、分割での使い分けなども容易にイメージできるだろう。よくよく考えると、キラー通りというなかなかインパクトの強いネーミングのこの通り。キラーというと、なにか狙ったものを逃さないというイメージがあるが、例えばこの建物もまた、今後オリンピックを始めとした多くのビジネスチャンスを狙い撃ちしていくような新たなキラー的存在となれるだろうか。
EDITOR’S EYE
ちょうどマイセン通りとキラー通りが合流する部分に立つため、様々な方向から認識されやすい絶妙なポジションにある建物。また、その1F部分と同様に、2F部分は開口面が大きいので、今後この区画がどのように使われるかによって、この建物の印象や通りの雰囲気なども変えてしまう可能性のある重要なポジションとも言えるだろう。逆にこの通りの雰囲気をより良い方向へ変えてしまうような使われ方をしたら楽しい。