EDIT
1973年築、代官山に残る茶色いビンテージマンション。
平日であっても駅前は買い物やカフェに訪れる人で心地よいにぎわいを見せる代官山。駅から八幡通りを渋谷方面へ、アパレルのショーケース、その合間を縫うようにたくさんのカフェが立ち並ぶ飽きない道のりだ。駅からオフィスまでの道は散歩道のようで、歩きながら空想に耽れば、いいアイデアが生まれそうである。駅から遠いオフィスを嫌がる人もいるが、感性が刺激される道であれば歩くのも悪くない。代官山という場所は歩く楽しみがある場所なのではないかと思う。
以前こちらでも同じ建物の他区画を紹介しているが、ここは元アパレルがショールーム兼ショップとして使用していた空間。八幡通りを歩いていて思わず足が止まり、出会ってしまった運命的な物件だ。
基本スケルトンの室内に、気になる床材。建物のビンテージ感と床材のくたびれ感が、懐かしさと創造力をかきたててくれる。モルタルと木、冷たさと柔らかさ。足元から感じる空間の変化でオフィス内の行き来がちょっと楽しくなる。そんな小さなハッピーがある空間だ。
エレベーターからの動線と直接階段からの動線や八幡通りに面した足元から立ち上がる大きな窓。ショールームとしてのポテンシャルがあるからゆえに、この空間でしかつくれないオフィスをつくってクリエイティブに働きたい。
EDITOR’S EYE
愛嬌のある古さに心魅かれる方にはお勧めの、見れば見るほど感性を四方からチクチクと刺激される物件。もちろんショップも可なので、「オフィス=働く」に拘らない空間づくりをしよう。