中目黒SOHO|和のテイストを楽しむ戸建て
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>>LOCATION
今や中目黒といえば、駅前や目黒川沿いを中心に注目度の高い店舗も増え、その人気と知名度は確固たるものと言えるだろう。今回の建物はそんな中目黒エリアにあるが、駅前の賑やかな部分とは異なるどちらかと言えば「静」の側面を感じる住宅エリアに位置する。駒沢通りを祐天寺方面へ進み、BLUE BOTTLE COFFEEの手前を折れた場所は、高級住宅街としても知られる中目黒3丁目。著名人の自宅があると噂もちらほら聞こえてくるが、実際に界隈を歩いてみると大邸宅がいくつもあり、あながち信憑性のない話ではなさそうだ。
周囲の建物に引けを取らないこの邸宅は、若干異質さを感じる瓦屋根という姿で、趣ある雰囲気を纏い建っていた。
>>SPACE
建物は80坪超の面積を確保した大型戸建て。この規模感の戸建てにしてはかなり変則的な間取りで、3FにLDKと個室があり、1Fはほぼ納戸的な収納スペース。そして2Fだけが完全に切り離された様な和の空間なのだ。
坂の途中にあるため、実質2Fの和室部分がグラウンドフロア。床の間のある本格的な和室からは庭園が眺められ、細かな造作に至っても、凝った作りであることは一眼でわかる。以前はお茶の教室をやっていたこともあるらしく、畳に落ちる障子越しの薄灯はまさに侘び寂びと言っても良く、強く印象に残った。
>>HOW TO USE
メインフロアが和室という特徴だけでも際立っているし、畳の香りに包まれながら庭を眺める、なんてシーンを働く場所で味わえることを考えたら、意外とちゃぶ台を自由に置いて、フリーアドレスを成立させても面白い気がした。しかし、立地や使い勝手の難しさや、制限の厳しい住居系エリアにあることなどを考えると、借り手を選んでしまう物件であることは間違ない。そんなハードルを考えながらも、撮影時に畳に座って庭を眺めてみたら、日本人特有のDNAのせいなのか、心は落ち着き穏やかに。。正直なところ、「んー。なんとかなるかな?」って気持ちにさせられた自分がいた。
その他、和室以外にも最上階には屋根裏があり、ガレージは車2台分。さらにはペット飼育可という条件を考えると、普通の仕事場では叶えられない新しいスタイルを実現させることが可能。細かい利用方法はアイデア次第ということにして、まずは和に親しむぐらいの気持ちを持って、この空間との上手い付き合い方を探ってみてほしい。
EDITOR’S EYE
基本的にはSOHO利用が前提となるため、ちょっと贅沢な和のアトリエや、茶道/花道の教室兼用などもありかもしれない。諸条件も相談可能とのことなので、興味を感じて頂けた方は、現地にて和の空気感を体感してもらえると良いだろう。