南青山オフィス｜天井高3.6mリノベ空間

>>LOCATION
最寄りとなる外苑前駅からは徒歩で4分ほどの場所にある、青山通りと外苑西通りの交わる南青山3丁目交差点。かつてランドマークだった青山ベルコモンズから生まれ変わった「the ARGYLE AOYAMA」を始め、周辺には新しいビルも多く立っていて、新陳代謝の活発なエリアとも言えるだろう。２つの大通りが交わることもあり、人も車も多く通行し、賑やかな場所。そんな交差点の一角に立つ「Franc Franc」のすぐ隣。丸みを帯びた落ち着いた外観この建物を見つけた。

>>SPACE
2022年に1棟丸ごとリニューアルされた建物。実は、その変遷はなかなか個性的な経緯を辿っている。元々はレストランやバーなどを備えたウェディングビルとして建築され、その後女性専用のブティックホテルとして営業していたという。女性が多く訪れていたであろう華やかな場であったが、現在の室内はそんな化粧を落とし、すっぴんを露わにした様なスケルトンベースの空間になっている。天井高は約3.6mとスラリとした高身長で、素地の良いコンクリートの素顔も魅力的。それに加えて、躯体現しではあるものの、波打ったコンクリートの天井がクセっ毛の様にも思え、そんな要素から、少々個性的な雰囲気を纏ったモデル系？という風にも思えてしまった。メインで採光の取れる窓は1箇所のみと少々内気な印象かと思っていたが、天井高のおかげもあって、意外にも暗さや閉塞感はなく、気持ちの良い明るさを纏っている。打ち解けると、とっつきやすくて明るい性格とも言えるこの空間に一気に引き込まれてしまった。

>>HOW TO USE
建物外観的にはあまり派手な装いではないものの、人で例えるならモデル級のスタイルとすっぴんの美しさを持つこの空間。それでいて明るくフレンドリーな性格となれば、来客時にはしっかりハートを鷲掴みにしてくれる空間と言えるだろう。そんな空間を利用するならば、天井高を活かしたショールームや、撮影スペースを併設したオフィスなんかも相性が良さそうだ。現状を活かしつつ、最低限の家具などを持ち込むくらいでも良いし、ファッションショーの様なリアリティを超えたちょっとやりすぎくらいの内装でもきっとカッコよく着こなしてくれるはず。
芯のしっかりとした空間だからこそ、使い方も流行に囚われず、自分たちの色をしっかり出していける気がする。そんなスーパーモデルの様にベースの整った素材を活かして、たくさんの人を魅了する空間を作り上げてみて頂きたい。

スケルトンベースの空間をイメージする時、どちらかというと男性的なイメージになりやすい気がする。しかし、この空間はこれまでの利用の経緯なども含めて、女性的な印象が強く残っていた。なかなか珍しい天井の仕様など、見どころも多く、凛とした美しさを感じる空間だった。