千駄ヶ谷オフィス・店舗 | ライトコートに面するセミスケルトン空間
EDIT
>>LOCATION
千駄ヶ谷駅を背に、北参道方面へ数分ほど進んだ立地にひっそりと佇むモダンな建物。出勤を楽しむ間もなく着いてしまうような駅近に建つが、少々奥まった場所にある為、周囲にはとても静かな環境が広がる。2021年の東京オリンピックを機に、ここ数年で街並みも変わってきていて、今後もよりこのエリアのバリューも上がっていきそうだ。
>>SPACE
建物の脇よりエントランスへと続く階段を下りると、寄り添う2つの空間が現れる。地下の区画だが、前面の広々としたコートヤード側に大きな開口を確保しているので、一般的な地下への偏見は捨てもいいだろう。むしろ自然の変化がダイレクトに感じられるので、環境としても整っているように感じる。そんなコートヤードを抜け、ガラス扉を開けると、整った表情のスケルトン空間が広がっていた。内装を撤去したままの状態のはずだが、それぞれの素材の表情がうまい具合に調和していて、あたかも入念に計画されたような空間となっている。室内は天井も高く、間仕切る壁も無いのでなかなかの開放感。普段では重く感じられる柱も、この空間では良いキャラクターとしてうまく存在感を放っているところが面白かった。
>>HOW TO USE
建物の動線上、コートヤードを抜けてのアクセスになるため、この空間はうまい具合に建物の顔ともなる。トイレや空調などは残されているので、あとは照明に手を加える程度で、テーブルなどを並べてざっくりとシンプルに仕上げるのも良し。逆にガッツリ内装を変えてみるのも良し。向かい合うもう1つの区画を意識しつつ、その空間に負けないような存在感を放つような空間に仕上げていけたらいいのではないか。建物の印象を左右する責任重大な区画ではあるが、そのぶん大いに挑戦のしがいのある空間だ。
EDITOR’S EYE
物販店など店舗としての利用も可能だが、立地の集客力を考えると強いとは言えないので、オフィスを兼ねたショールームなどが現実的なところか。オフィス仕様の場合、行き交う人々の視線が気になる場合は、日当りを活かして緑などで柔らかく遮るという手もあるだろう。働く人も、行き交う人にも気持ちの良い環境を整えてほしい。