自由が丘店舗・オフィス|天井高4m140坪スケルトン1棟ビル
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>>LOCATION
場所は自由が丘。オシャレな街として人気の街の上位に名前が上がるエリア。最近では、映画化もされた「窓ぎわのトットちゃん」の舞台としても知られるトモエ学園跡地を再開発した「JIYUGAOKA de aone」がオープンし、また話題となっている。そんな自由が丘の中でも、少々カオスなエリアとも思える駅北口の商店街。昔ながらの焼き鳥屋やチェーン店含め、様々な飲食店が所狭しと軒を連ねている、ある種自由が丘らしくない場所。そんな中にあったのが、Y字路の真ん中に立ち、三角形の形状と黄色い外観が異彩を放つ建物だった。
>>SPACE
元々はパチンコ屋だったという4F建の1棟ビル。中の様子がほとんど見えない閉鎖的な外観のため、不安とワクワクで室内へ入ると、思いもよらないインパクト空間が目に飛び込んできた。
室内は、天井高約4mと高く、天井や壁など躯体剥き出しの荒々しい印象のスケルトンのメゾネット空間。その無骨なサマと存在感のある階段、そして窓が少なく薄暗さを感じる海岸倉庫の様なアジト感に、一気に男心を鷲掴みされた気分。しかも、そんな隠れ家的空間になりそうな物件でありながら、これが駅前徒歩1分の場所にあるという灯台下暗し感も絶妙に思えた。
対して3Fから上は、下の階とは打って変わって、小ぶりなサイズ感の空間が続く。だが、窓も大きく、採光がよく取れているため、ヨレヨレの室内でさえ、ポジティブに感じるほどの明るい印象。上下の2フロアずつでここまで印象が違うのもなかなか珍しく、それぞれがキャラ立ちしている面白い組み合わせの建物だった。
>>HOW TO USE
以前まではパチンコ屋だったため、法律上の建物用途は遊技場。そんな経緯も加味すれば、ここで求められているのは本気の遊び心!と変な使命感を感じてしまう。そうとくれば、下手に店舗を出すことよりも、敢えてここにオフィスを構えてしまうことの方が、意外性や遊び心を感じられる気がした。むしろ、徹底的に遊びを考えてこの建物を利用するなら、働く(オフィス)のは2Fより上のみ。1Fは遊ぶことに振り切って、昼間はカフェで、夜はスポーツBAR、何なら併せてアミューズメントカジノを営業して夢をみるのも面白い。取引先やパートナーなどを日々誘い招き、毎日濃いコミュニケーションをしてみるのもいいし、仕事終わりには、カジノで勘を養いつつ、いざという時の勝負強さも身につける。日々大いに盛り上がってハジけたとしても、駅前繁華街という環境が功を奏し、多少の音や賑わいがあっても気にされないかも。
こんな感じで、ここを利用するのであれば、働くだけではもったいない。仕事も遊びも全力の100%。この建物を使い倒すには、それくらいしなければいけない、という気持ちにさせられるワクワクが止まらない建物だった。
EDITOR’S EYE
念のため、現在の用途が遊技場になるため、オフィス利用などはそのままでも可能だが、飲食や物販店舗などを行う場合は、用途変更が必要(200㎡超の場合)になるそうだ。完了検査は受けているが、現状適法に維持されているかどうかなどは、設計士の方に詳細を確認して頂く必要があるので、その点はご注意頂きたい。