千駄ヶ谷オフィス|専有屋上付きリニューアル空間
EDIT
>>LOCATION
場所は千駄ヶ谷。アパレルやデザイン会社などが多く拠点を構えることもあって、その空気感も少々独特。比較的落ち着いた街並みの中、道ゆく人が妙にオシャレだったり、路地裏には名の知れた飲食店なども潜んでいる。原宿や表参道の様に積極的に表に出ていく様な前のめりな勢いというよりは、地に足のついた安心感にも似た印象。そんな落ち着いた印象が心地良いエリアの住宅街の一画にこの建物は立っていた。
>>SPACE
2021年に室内だけでなく、外装までリニューアルをしたこの建物。募集は2F-3Fのメゾネット区画。室内は、2Fに会議室と執務スペース、3Fには水まわりがまとめられ、それを囲うようにコの字型の空間になっている。コの字型の空間のレイアウトは工夫が必要ではあるが、2F,3Fのスペースの振り分け方としては、来客対応もしやすく、使い勝手のイメージはしやすい。ただ、個人的に気になったのは、その内装の賑やかさ。2Fのスケルトン天井は悪くないが、2F,3Fそれぞれ、壁や床を様々なテイストの柄や色で切り替えていて、このエリアの落ち着いた印象と比べ、少し賑やかすぎると感じてしまった。
現状はそんな内装に引っ張られてしまうかもしれないが、実は空間のポテンシャルはなかなかのもの。2Fの天井に見る様に、コンクリートの素地は悪くないし、3Fは4面採光で、窓も大きく光が差し込むため、どこにいても気持ち良い。さらには、広い空が感じられる60㎡という広めの屋上スペースまで備えた、なかなかの特別感を持ち合わせる物件だった。
>>HOW TO USE
近くにある原宿や表参道などと比べて、落ち着いた印象の千駄ヶ谷エリア。落ち着きながらも、洗練された空気感を纏った人々の多いこのエリアからすると、現状のテイストは少々浮いてしまっている様にも感じてしまったが、この空間の良いところは、変更のできない空間の要素部分のポテンシャル。雰囲気の良いスケルトンの躯体、4面採光で窓の多い3F、爽快な空を感じられる屋上など、内装を整えることで、もっともっとこの空間が引き立つ気がする。それならば、変更ができる内装は、この際ガラッと変えてしまうのもいいだろう。この空間の持つ本来のポテンシャルを感じられるように、スケルトンや、質感のある無垢フローリングなどをベースに切り替え、極力シンプルに。それだけでも、落ち着きを取り戻し、差し込む光などによって心地良い時間を過ごせる空間になってくれるだろう。
街とそこで働く人の雰囲気、そしてさらにそのオフィス空間までもが馴染んでフィットすれば、よりこのエリアに溶け込んだ気持ちの良い働き方ができる気がした。
EDITOR’S EYE
この建物の前のスペースにはキッチンカーが日替わりで停まる。近くには色々な飲食店も多いが、暑い日や雨の日などに、出歩かずすぐにランチをゲットできるのは、なかなかありがたいかも。