南青山オフィス|ガレージ風オフィス
EDIT
>>LOCATION
場所は南青山6丁目のやや深めのポジション。青山通りから骨董通りを進み、高樹町交差点が見えてくるあたりで一本脇に入ると、骨董通りの印象とは打って変わった落ち着いた住宅街エリアが広がる。そんな住宅街を歩いていると、周辺の建物とは相反する主張強めのこの建物を見つけた。
>>SPACE
空間は、理想とも言えるガレージオフィス。1F路面区画のダイレクトインが可能で、正面の扉を全開放するとかなり大きめの開口部を確保することができる。室内は床はモルタル仕上げ、壁は余計な柱や間仕切りがなくすっきりとまとめられた白塗り。天井高は3.1mの躯体丸出しで、絶妙な無骨さが漂いこの空間にいればいるほど理想の根拠を肌で感じることができる。そしてガレージテイストに合わせたのか?とすら感じる、ステンレス製のキッチンがガレージ感を助長させている。ガレージと聞くとオフィスとしての機能が弱く聞こえるかもしれないが、空調や照明はもちろん、別動線での入口もあるためオフィスとしての機能性もしっかりと兼ね備えている。ガレージ×オフィスと考えると混ざり合うのが難しそうにも感じるが、この空間はお互いの特徴をミックスさせ良さを引き出しあっているような空間だった。
>>HOW TO USE
“理想のイメージはガレージっぽい空間。”という要望はよく頂くのだが、特にこの都心部である渋谷周辺では性質上なかなか実現しにくいのが正直なところ。そんな中この物件は、南青山エリアでここまでガレージ感を出せているのはかなり希少だ。
空間は、その良さをキープするためにもあまり区切らず利用してもらいたい。完全に仕切る必要がなければ、背の高い植栽などで軽く目隠し程度なんてのも雰囲気が出て良いだろう。ガレージ感があるからこそ完璧な空間ではなく、完成途中ぐらいの方がこの空間には丁度良いのではないだろうか。
そして、どうせなら1Fで開口部が大きく開け放てる状況を生かして、誰でもウェルカムスタンスのオフィスもありかもしれない。季節の良い時は、シャッターを開けたガレージの様にとことんオープンに。なんなら、道路側にはソファーを並べて、コーヒースタンドでも始めてしまって、初めましての人たちにもカジュアルに「いらっしゃい」と声をかけられるオフィスというのも素敵だ。あまり実現しにくい理想のイメージに近いガレージオフィス。その理想的な空間が手に入るなら、欲張って理想的な働き方も実現していただきたい。
EDITOR’S EYE
元々はオフィス兼ファッションスタジオをして使われていた区画のため、スタジオとしての機能性も兼ね備えている。物件のポテンシャルは高いためどの用途にも柔軟に対応することができそうだ。