北参道オフィス | 天井高5.8Mの元アパレルショールーム居抜き
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>>LOCATION
最寄りの北参道駅を背にして、原宿方向へ明治通りを進む。数年前まではなんとなく垢抜けない印象があったこの通り沿い。しかし、最近では新築のデザインビルや、いくつかもの老舗ビルが1棟リニューアルされるなど、徐々に通りにも華やかさが出てきた印象だ。そんな通りを進むこと数分ほど。千駄ヶ谷小学校の少し手前に、重厚で少し閉鎖的な印象すら受けるこの建物が現れる。薄々何者なのか気になっていた方も多い建物かもしれないが、その中にはこの隠し球のような面白い空間を秘めていた。
>>SPACE
以前は2Fから10Fまで、有名なアパレル企業のオフィス兼ショールームとして使われていたというこの物件。各フロアはノーマルなオフィス仕様で、あまり主張は強くない空間だが、その中でも唯一特別仕様だったのがこの3F・4Fの区画だ。
元々は企業の顔として、ショールームやプレゼンルームとして使われていたというこの空間。3Fは最大5.8Mという特殊な吹き抜けを有する区画で、スケールアウトしたような特別な空間体験を味わう事ができる。その吹き抜けの裏にはバックヤードも多くあり、アパレルという業種柄を考えると、うまく作られている空間という印象だった。そんな吹き抜け空間を、窓越しに望むような4F部分。こちらはオーソドックス寄りなオフィス空間の中に、どこからともなくポンっと置かれたような3つのホワイトキューブが個性的で可愛い。3Fの吹き抜け部分以外は、正直、そんなに垢抜けたデザイン空間というわけではない。しかし、どちらもこれをベースに手を加えればかなり面白くなるポテンシャルだけは強く秘めた、想像を掻き立てられそうな空間だった。
>>HOW TO USE
割と使い分けは明確だ。業種にもよると思うが、3Fはスタジオやオープンな作業スペース。スタジオと言っても、いわゆる撮影用スタジオだけではなく、もっと広い意味合いでのクリエイティブな場のイメージか。例えば吹き抜け部分に、バカでかい作業テーブルを設置して工房のようなスペースとしたり、造作でステージのようなものを作って立体的に遊ぶのも、この天井高ならアリ。また、窓面が少ない分、割り切って大きな壁一面を使って映像や映画を流し続けるのもカッコいいだろう。そんな遊び心を刺激するようなクリエイティブな場が、この空間の色にはあっている気がする。そんなシーンを眺めながら、4Fはもう少しゆったりとした雰囲気で作業したり、密なミーティングの場として、上下でうまく切り替えて使えるといいんじゃないか。
個人的には、この吹き抜けと、それを望む4Fの窓面の感じがなんか面白くて好き。性質は違うが、まるで工場の作業場と、上の事務所スペースのような関係性で、4Fの窓からチラチラボスが眺めていそうな雰囲気がある。だからと言って、もちろん工場のような作業場で使ってもらいたいわけではなく、工場が持つ創造の場としてのイメージを参考にして頂きつつ、ここでも自由に想像を膨らませて、企業の底力を見せつけるかのような自由な空間を創り上げてみてはいかがだろうか?
EDITOR’S EYE
今回は3F-4Fだけにフューチャーしたが、他のフロアも同時募集されているため、セット利用という選択肢もまだある。上層階は、南に面した明治通り側の窓面は1つしかないため、正直それほど明るさのある空間ではないが、国立競技場方向の抜け感は抜群に良くて、かなり気持ちのいい空間だ。