中目黒オフィス|目黒川沿い1F空間
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>>LOCATION
場所は中目黒。駅前の高架下の再開発を筆頭に、ファッションだけでなく、おしゃれな飲食店やショップなどが集まっているエリア。さらに目黒川沿いには、そんな小洒落たショップが点在するだけでなく、季節ごとに装いを変える桜並木によって、季節の移ろいを感じられるという点も、このエリアの人気が変わらず右肩上がりな理由なのではないだろうか。
そんな川沿いを桜並木に沿って池尻方面へ歩くこと数分、老舗カステラ店の甘い香りが漂ってくるあたりの川沿いに、白いタイルの外観にもじゃもじゃと伸びた植栽が妙にいい味を出しているこの建物を見つけた。
>>SPACE
元々アパレルショップだった1F区画。現状は外に大きく開けた空間ではないが、優越感にすら浸れる目黒川沿いというロケーションでありながら、それをひけらかしていない感じが逆に好感度高めだった。
室内は約3.2mと高めの天井高。窓の設置位置が高いためか、実感としては数字以上にも感じられる。そして、すっきりとした無機質なスケルトンの中に、外から見てももじゃもじゃの植栽が良い感じに窓から覗く。窓は磨りガラスになっていることで、緑のシルエットだけが見える曖昧な雰囲気も合わさって、個人的にかなり好きな組み合わせだった。
そして、面白いのがこのスケルトン空間の奥にある2つの個室。各部屋のドアの上には以前の入居者であるクリニックの名残りである“暗室”や“院長室”といったプレートがそのままになっている。前入居者のアパレルショップはその特徴的なプレートもそのまま活かして、遊び心のある利用をしていたそうだ。
事前情報からも期待の高かった目黒川沿いというロケーションだけでなく、訪れて初めてわかるゆったりとした空気感と遊び心を感じて、この物件を更に好きになった。
>>HOW TO USE
人気の目黒川沿いの物件で、なおかつ1F路面区画。春になれば、窓を開けるだけでお花見ができてしまいそうだし、ちょっと建物前に出店を出してお祭り気分で仕事するなど、季節的な楽しみにも溢れている。現状は磨りガラスだが、窓のガラスの変更や窓の外の面格子の撤去が相談できるので、さらに目黒川を身近に感じながら利用することもできそうだ。
室内も素地の悪くない現状のスケルトンを活かして、整える程度でも充分魅力的。さらに2箇所あるエントランスや、使い勝手の良さそうな個室も備わっているのは、実用的な部分もしっかり押さえられているので、利用のイメージしやすいだろう。
この立地を最大限に発揮させるという意味では、ショールームや店舗などでの活用がイメージしやすいが、現実的な日々の働く場としても優秀に感じる。季節ごとに街に溶け込み、川沿いでその季節を楽しめる拠点と考えられれば、主流となりつつあるオンラインでの働き方では得られない満足度も得られるはずだ。
中目黒駅を利用した日々の通勤、窓先のロケーション、魅力ある空間。ここでは、オンラインの効率性だけでは決して及ぶことができない、誰もが憧れるオフラインならではのスタイルが生まれる気がした。
EDITOR’S EYE
元々は外苑前に移転したHUMAN MADEのOFFLINE STOREとして利用されていた場所。以前は外の窓の柵もブランドを象徴するハートになっていたりと、少しポップな印象も記憶に新しい。次はどんな風に利用され、次の未来へと進んでいくのかが楽しみだ。