南麻布オフィス | リノベーション済みデザイン空間
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>>LOCATION
都内でも有数の高級住宅街と知られる西麻布・広尾界隈。渋谷や青山、六本木などの主要エリアへも容易にアプローチできる高ポジションに位置していながらも、穏やかで緑も豊かな環境がこのエリアの魅力である。この建物があるのは、そんなエリアの一角。最寄りの広尾駅から5分ほどの、笄公園の少し手間にある交差点を一本入ると、道が枝分かれするような角地にこの建物は立っていた。
>>SPACE
コンクリートとガラスのシュッとした見た目の建物。アラフォーというそこそこの年齢のわりに、見た目は若い、というのがこの建物の第一印象だった。
募集はこの3F部分。路面から階段を駆け上がっていくと、その空間は現れる。2022年7月にリノベされた室内。柱や壁、天井を白塗装したシンプルなセミスケルトン仕様で、さりげなく付け加えられた水回りの囲いが空間のいいアクセントとなっている。グリッドに並ぶ柱と、カクカクとした窓がまた印象的で、その窓の先には外の緑がチラチラと顔を覗かせている。むしろこの緑ある環境を空間に取り込むために、あえて室内はシンプルに白くまとめたのではないか、とさえ推測してしまうような、いいコントラストを保った空間だ。窓は北西向きながら、全体的にほどよく明るく、穏やかな雰囲気で、風の通りもいい。これはなかなかいいとこ取りな、雰囲気の整った空間ではないだろうか。
>>HOW TO USE
基本はオフィス利用がベースとなるが、内容によってはサービス店舗やレンタル撮影スタジオなども相談が可能だという。少し好みが分かれやすい立地ではあるが、それを補えるぐらいの選択肢を備えているため、殻に閉じこまらずに、まずはこの空間の可能性を探ってみてはどうだろうか。すでに空間としての大枠は出来上がっているし、間取りも悪くない。シンプルに、このまま家具を並べるだけで空間も完成してしまう手軽さもあるし、予算が許す範囲で床の仕上げを変えるなどできれば、よりこの空間のレベルを引き上げることもできるだろう。ただ、個人的に言いたいのは、あまり尖らせすぎは注意。というのも、このエリアの穏やかな雰囲気に少なからず温度感を合わせてほしいからだ。あまりエッジを効かせすぎず、この窓の形のように、カクカクとほんのり尖るぐらいがちょうど良いのかもしれない。そうすれば、環境へもうまく溶け込み、ここで過ごすより良い時間が得られるのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
方位的に直射日光は少し望めないが、日中は安定した光が入り、外の何気ない緑もいい差し色としてうまく写りそうだ。ただエレベーター無しの3Fというハードルもあり、現実的には自社スタジオなどが無理のない感じだろうか。。