渋谷オフィス|青学脇 良い気の流れるリノベ空間
EDIT
>>LOCATION
青山通りと六本木通りに挟まれた渋谷2丁目エリア。渋谷からも表参道からも少々距離のある青山学院大学脇のこの通りは、青山通りと代官山・恵比寿方面への抜け道として利用されることもあって、個人的には裏通りっぽさを感じる通りだ。しかし、そんな通りから内に入ると、ビジネス的過ぎず、学生も多すぎず、と絶妙に「通」な雰囲気もあり、意外に散策してみると面白いエリア。青学の西門を目の前にしたこの建物は、利便性(convenience)を追求した故に色気は少し薄れてしまってはいるが、綺麗にリニューアルされ、印象の良いエントランスで迎えてくれた。
>>SPACE
2021年5月に室内のリニューアルを終えたばかりで真新しい匂いの5F区画。室内は、明るい色のフローリングに、白く塗装されたスケルトン天井で、アクセントにミルクティーの様な淡い色の壁が採用された、どこか女性的な柔らかい雰囲気を感じる空間だった。
何よりも、この空間に立ち入った時に感じたのは、とても“気が良い“ということ。新しさからというだけではなく、東西に設けられた一面の窓から差し込む光によって明るく、さらにはその窓を開ければ風が滞りなく抜けていく様で、かなり心地良い。その不思議な心地良さには秘密もある。実は青学敷地内に立つ建物から光が反射して差し込むという偶然の産物もあって、何故か午後の時間帯にも、東側の窓からも陽当たりを確保して、空間全体が豊かな明るさに満ちていたのだった。
窓先には緑が感じられたり、設備的にも一新され快適に働ける。そんな“地の良さ”みたいなものが第一に感じられることもあって、少々低めな梁下の高さなども案外問題にはならないと思えた。
>>HOW TO USE
この空間を訪れた時、ある種期待を大きく上回る様な気持ちを覚えた。それは、この空間が新しくリニューアルされているというだけでなく、滞りなく光や空気が抜ける気持ち良さも加わって、物件の評価が大きく変わったからだ。
そうなれば、全ての視点が肯定的に作用するから面白い。
実際のところ、駅からの距離感はあるが、そんな立地のおかげもあって、渋谷と青山の間の静かな環境で仕事に集中できる。もちろん、コスパも悪くない。そして、知っている人は少なくないかもしれないが、周辺には日々のランチに困らないほど、魅力的な飲食店も点在している。建物の第一印象を決めた1Fのコンビニは、EVを降りるだけで24時間好きな時に必要なものを調達できると思えば、なかなか悪くないはずだ。
この空間への視点を全て肯定的なものに切り替えてくれたのは、室内のデザインやコスパの良さなどの何よりも、そこにあった見ることのできない“気”の良さだった。それは、この空間で仕事に行き詰まってしまうとか、そんなこととは無縁となるのではないかと思うほどに、強烈に印象を変えた。おそらく、写真でも文章でも伝えきれないこの感覚。。。できれば一度見に来て頂きたい。そうすれば、きっと伝えたかったことを感じ取ってもらえることだろう。
EDITOR’S EYE
この通りは裏側を走る通りとの傾斜があるため、建物によって、1Fの高さがマチマチ。半地下もあれば、中2F的な高さもあれば、しっかり路面もある。ただガラス面が整列する様な雰囲気とは違う、そんな目線のズレもあって、ちょっと個性的な街並みに映るのが、個人的には興味深い通りだ。