神南オフィス|1F路面天高3m超空間
EDIT
>>LOCATION
渋谷ファイヤー通り。その名の通り、渋谷消防署のある通りだが、通りのある神南エリアには、ファイヤー通りから公園通りまでの一帯にかけてアパレルのセレクトショップが多く軒を連ねているファッショエリアだ。そんなファッション感度の高いエリアではあるが、渋谷駅からも少々離れることもあって、落ち着いた印象を感じられるだろう。
消防署を超えて渋谷側の最終ブロックとも言える場所に、2棟のビルが肩を組んで立つ様なこの建物を見つけた。
>>SPACE
募集区画の1Fは道路面一面をガラス張りにした視認性の高い路面区画。2段ほど歩道部分から上がった先にある室内は、レディースのアパレルショップの居抜きの状態になっていて、つい先ほどまで使用されていたかの様に、室内には仄かに香るルームフレグランスの香りが残り、女性らしさと優しさが感じられた。現状は、トイレと水まわりの設備もなく、2箇所の壁に備え付けられた鏡とフィッティングルーム、そして空調が残置されたギャラリーの様な白いハコだ。天井高は3m超とかなり高く、白でまとめられている上に鏡による視覚効果もあって、面積以上の広さを感じるだろう。
ショーウィンドウとして外部と室内を隔てているガラス越しには、目の前のバス停、そして、街路樹の緑が長閑な印象に映る。一瞬忘れかけていた頃に、時折向かいの建物の端をかすめていくように通過する山手線によって、ここが渋谷であることを思い出させられるようだった。周囲の落ち着いた雰囲気もありながら、高い天井による開放感が感じられ、ついつい長居をしてしまいたくなるようなそんな空間だった。
>>HOW TO USE
天高や路面の視認性の高さから店舗としては魅力的で、イメージもしやすいだろう。ベースとしてのポテンシャルは高い上に、実際の引渡し時には、トイレとミニキッチンが設置され、空調も残置となると、ほぼ設備面での心配は無し。そうなるとオフィスとしての利用も十分見えてくる気がしないだろうか。
1Fで視認性の高い路面区画ということを活かして、通りを行き交う人々が気に留めて、思わず中を覗き込んでしまうような利用方法を考えてみたい。空間自体はモルタルベースで整っているため、家具やインテリアに拘って空間を完成させてみる。デザイナーズ家具で揃えるも良し、このクリーンな空間とは逆のちょっと粗めな質感の家具で、素材感のアンバランスさを楽しんでみるのも良いだろう。洗練されたインテリアショップの様な空間のカッコ良さに加えて、働く姿や立ち振る舞いにも気を使って、この通りを通行する人々へとアピールしてみて頂きたい。
数ある感度の高いアパレルショップなどにも引けを取らず、空間もそこで働くスタッフもカッコイイと、この通りで輝けるような場所になったらとても素敵だ。
EDITOR’S EYE
実は個人的に思い入れのあるショップだったため、どうしても撮影したかったこの物件。次の入居者がどんな企業になるのか、素敵な使い方をしてくれる方にぜひ入居して頂きたい。