表参道店舗|中庭付天高7m平屋空間
EDIT
>>LOCATION
場所は表参道。apple脇から始まるまい泉通りと言えば、様々な種類の飲食店も多く、今や表参道のメイン通りにも劣らない程の人気通りだ。そんな通りからすぐ近いところにも関わらず、穏やかな場所にあるこの物件は、この辺りではそうそう見かけない青空のよく似合う平屋。周囲のビル群からは異彩を放ちながらも圧倒的な存在感でそこに立っていた。
>>SPACE
アメリカ西海岸をテーマにした商業施設としてスタートした平屋1棟の建物。個人的には以前のギャラリーやカフェが営業中に何度も訪れたことはあったが、間仕切りのなくなった室内は初見。そこにあったのは、最高天高7mと約150坪の面積を確保した、圧巻ともいえるスケールの空間だった。
その凛とした佇まいの室内は、ほぼスケルトンという余計なものがないスッキリとした状態で、華奢な鉄骨が天井を張り巡らされているバランスも絶妙にいい雰囲気。さらに、そんなインパクトのある空間の先にはプライベート感のある贅沢な中庭付き。西海岸風に仕上げられたグリーンが光に照らされ、生き生きとして見える中庭を室内からも存分に楽しむことができた。
他にも良ポイントは多いが、特徴的な建物の多い表参道エリアにおいても、細かく説明する必要はないほど、群を抜いたインパクトを感じられる、唯一無二な空間だった。
>>HOW TO USE
とんでもない奴がいるものだと、ここまでテンションが上がったのは久しぶりで、この物件に入ってからは興奮しっぱなし。しかし、それほど飛び抜けた良い物件であるにも関わらず、何かがずっと心に引っ掛かっていた。。。
それは、この物件の良さや魅力があまりに特異すぎて、どういう使い方がいいのかという思考が追いついてこないというモヤモヤ。この物件は、エリア的な制限で、オフィス利用はNG、飲食店としての利用も程度の制限もあったりと、なかなかフルスイングがしにくい状況もある。更に、ここで、事業を成立させるためにはいくつか複合的に業態を絡ませて進めると面白いという気もするが、この空間のスケール感の魅力を活かすためには空間を細分化するのはもっての他とも思えてしまう。こちらの想像力が至らないという点もあるかもしれないが、どこか感心してしまうほどのこの空間を見事に使いこなし、このモヤモヤを吹き飛ばしてくれる様な入居者に出会って欲しい。空は青く、風はあたたかく、太陽はとっても明るいのに、撮影以降すっかりこの物件のことを考えすぎて、少々すいみん不足だ。
EDITOR’S EYE
このエリアのこの立地で、効率だけを考えれば平屋という選択肢はなかなか取りづらいだろう。それでも敢えてチャレンジしたとも言える建物は、他には類を見ない唯一無二の物件として、表参道エリアに君臨している様にも感じられた。