自由が丘オフィス |一棟まるごと物件
EDIT
>>LOCATION
自由が丘駅周辺。カフェやアパレルショップが多く並ぶも、老舗の飲食店や婦人服屋も所々目に止まり、老若男女、オンオフ問わず多くの人が行き交っている。商店街を照らすべく整列された街灯や、近くで聞こえる踏切の音が下町感を助長して、新しいものと古いものが心地良く融合する街となっていた。
そんな街の中、少し細い路地に入り込むと、辺りは一気に住宅街へと変わる。賑わいの裏で静けさの広がる住宅街の中、ガラスのファサードが特徴的な一棟の建物が、家と家に挟まれながら佇んでいた。
>>SPACE
この建物、そのスマートな出で立ちの割りに、かなり強烈な個性を持っている。全体の間取りとしては、大きく2つの棟に分かれていて、大きめのスペースが1つにコンパクトめの個室が7つ散らばっている。そして、この物件の大きな特徴は、各部屋への移動の主な通路が外にあるということ。室内で完結する階段もあるのだが、あちこち移動するには必然的に外を通ることになるのだ。
そんなややこしい建物にニュートラルな雰囲気を加えてくれているのが、各部屋のフローリングと白い壁の健やかな内装に、柔らかな日当たり。その優しげな雰囲気に油断して、外を通ったり中を通ったり、上に行ったり下に行ったりと建物内をウロウロしていると、まるで大きな遊具の中を探検しているような感覚に陥った。
優しい顔をして入る人を少し戸惑わせる、二面性のある建物だった。
>> HOW TO USE
正直万人受けする物件ではないが、複数の個室が必要だったり、遊び心を重視したい人など、相性が良い人もいるだろう。切り離された個室であっても、中庭を中心に互いが窓の向こうに確認できるような作りになっているので、それぞれの部屋でも完全に孤立してしまうことは無い。干渉し合わず、互いの存在は確認できるという程よい距離感の中で、黙々と作業に没頭する時間を得られる。とは言え、外や中や、上や下を行ったり来たりするのだから、誰が出社していて誰が出社していないのかが分からないかくれんぼ状態が多発することも容易に想定される。それもまたこの建物をオフィスとする上での面白さであり、遊具たらしめる要素だ。この建物の魅力は機能性よりも遊び心にある。凝り固まらず、子供に戻った気分で空間を遊び倒してみてほしい。入居してみたらきっと、同僚やお客さんにも「オフィスにいるから探してみて」と言いたくなる事だろう。
EDITOR’S EYE
前は学習塾として利用されていたこの建物。当時は子供達が縦横無尽に駆けまわり、本当に遊具のようだったのだろうなと思う。
中庭の遮視性の良さもこの建物のポイント。他所の視線を気にせず遊び場にできたり、〇〇さんいる?と中庭にひょっこり顔を出したり、スタッフ同士の点呼の場所としても活躍しそうだ。