渋谷オフィス | 好立地リノベーション済み空間
EDIT
>>LOCATION
渋谷駅からはほんの4分ほど。渋谷ストリーム前の交差点から、宮益坂上交差点に続く青山通りの金王坂にこのヴィンテージマンションが立っている。大規模な再開発が進む渋谷駅周辺。この数年で大型ビルが次々と生まれて、かつての街並みがもう思い出せなくなるほど風景は変わっている。この建物が立つ一帯もまた、実は再開発の波が押し寄せており、今後大規模な再開発事業にシフトしようとしていた。
>>SPACE
1961年生まれの59歳。だいぶ年季が入ったヨレヨレなこの建物も、2023年にその長い生涯に一つの区切りをつけようとしている。残された期間はあと3年ほど。その短い期間をどう飾ろうか考えられた答えが、2019年の大規模リニューアルだという。期間も限られているため、コンクリートのスケルトンに白塗装、床は工事現場などで使われるラーチ合板で、必要最小限に仕上げられたそれぞれの空間。若干大味な仕上げではあるものの、変に空間の色も付けられていないので、ニュートラルな空間として印象もだいぶいい。もともとが古いマンションタイプということもあり、天井は今の建物に比べると正直低いが、白塗装や開口部も多いため、実際には窮屈感もなく、使用していればすぐに気にならなくもなるだろう。また、トイレが共有部に出ているため、その分専有面積をフルに使えるのはうれしい。もちろんトイレ自体も新設されたものなのでピカピカだ。
>>HOW TO USE
1部屋に限らず、2部屋、3部屋というセットでの借り方もありだろう。または気の知れた数社で、同じフロア内に拠点を構えてみても面白い。例えば日中は常に部屋の扉は開けておくルールにしておくことで、いつでもだれでもふらっとオフィスに入ってこられ、自然とスタッフ同士もいい関係性が作れるような環境となりそうだ。
そんなスペースもあと3年ほどで取り壊しの可能性があるというのはなんとももったいないが、そこは割り切って考え、いかにその期間を楽しく充実させるような過ごし方ができれば、きっといつまでも記憶に残るような場所になることだろう。この建物もまた、最後の最後まで多くの人に大事に使われ、愛され、記憶に残る存在としてその最後を迎えられたら本望なんじゃないだろうか。
EDITOR’S EYE
一旦は2023年を目安にしているが、実際には開発の話が進んでいなく、恐らく取り壊しは伸びるだろうとのこと。取り壊しまで入居していれば、基本原状回復工事も不要なため、最後までみとる覚悟でがっちり室内を作り込んでもいいだろう。