白金台オフィス | 日当たり眺望良好空間
EDIT
>>LOCATION
まるで異国にでも迷い込んだかのような雰囲気すら漂う白金プラチナ通り。春先には立ち並ぶ街路樹がモサモサとした緑を纏い、秋ともなれば通りをイチョウ色に染める魅力的なシーンに出会える。働く場所としてのイメージはそれほど強い立地ではないものの、この落ち着いた環境を好まれるファンも少なくはない。そんなプラチナ通り沿いに、いつまでも籠もっていただきたいような魅力を秘めた空間をみつけた。
>>SPACE
重厚な躯体に、青みがかったタイル張りのレトロなビル。目の前の街路樹を望むように大きな窓が開けられているので、外見からもその空間への期待値は上がっていたが、最上階5Fの室内に入ると、実はこの空間の主役はそこではなかったことにすぐ気づいた。
通り側の窓辺ももちろん期待通りだったが、それを遥かに上回るレベルで、建物後方部の窓辺が最高に気持ちいいというサプライズ。両脇のバルコニーからは多くの光が射し込み、まるで光を集めるポケットのようなスペースとなっていて、その窓先にはぽっかり空の開いた穏やかな景色が広がる。内装は至ってノーマルなオフィス仕様のはずなのに、それでも許せてしまうような魅力を感じるのは、それだけこの空間の持つポテンシャルが高いからということだろうか。50坪ほどのワンルーム空間で、レイアウトの柔軟性も高く、上層階なので外の音も感じず静かで、2方向に窓があるために、空気の流れも、空間の抜け感もいい。これは、なかなかいい空間を見つけてしまったかもしれない。
>>HOW TO USE
賃料条件が優しい分、空間作りに力を注いでみてはいかがだろうか。実は天井の懐が深く、天井を抜けば最大で3.1Mまで上がるので、シンプルに今時のセミスケルトン仕様でまとめるだけでもいいと思う。あまり、あれやこれやと色取りを付け加えなくても、元々の日当たりや抜け感などの素地は良好なので、空間はカジュアルに、ガラッとワンルームで使うぐらいが一番この空間の良さをうまく引き出せそうだ。
あまり入り口を絞るつもりはないが、この白金という立地のイメージ的にも、スタートアップ企業よりは、長年経験を積み重ねて、ある程度落ち着いた方々に合いそうな印象。長年の気の知れた仲間達と、これからはゆっくりとこだわりのみを追求していくような場として使っていただきたい。なんならこれが最後の移転ぐらいの覚悟をもって、いつまでも好きなだけ篭れるように、空間も徹底的にこだわり抜いて作っていただいても、この空間ならきっと後悔はしないはずだ。
EDITOR’S EYE
オーソドックスな室内の装いがもったいないほど、本来のポテンシャルを強く秘めた物件だと思う。改装に手は掛かるものの、その努力以上に気持ちよく、いい空間を手に入れられそうだ。