EDIT
最寄りは池尻大橋駅。車通りの多い首都高沿いから、一本脇道を下北沢方面に進む。猫がゴロゴロ昼寝をしているのどかな道を5分ほど進むと、ひっそりと佇む近代的な建物が見えてくる。コンクリートとガラスのシンプルな外観だが、内部になかなか面白い空間を秘めていた。
エントランスを抜けると、渦巻く二重螺旋階段がなんとも美しい空間が現れる。上を見上げると、このまま空に吸い込まれていくような、そんな爽快な気分にさせてくれる中庭。古代の宗教建築のように、少し神秘的な力すら感じる空間だ。そんな螺旋階段をぐるぐると上った先にある、こちらも良くデザインされたメゾネットの部屋。こぢんまりとはしているが、吹き抜けがうまい具合に抜け感を作っているため、窮屈さは感じない。北窓なので光がサンサンとは言えないが、大きな窓から入る柔らかな光は、床のタイル面に反射し、全体を明るく照らしている。スチール製の階段を上ると、さらにコンパクトな部屋がある。ここは一人でゆったりと仕事するにはちょうど良いサイズ。その先にあるユニティーは南面に面しているため、光が十分射し込み、小さなバルコニーに続く扉を開けると、前面にはのどかな風景が広がる。
スタートアップなど少人数の会社にちょうど良い部屋だと思う。明るい窓辺は打ち合わせスペースに。壁面には机がすっきりと収納出来るスペースが設けられているため、既製の机でも良いが、このスペースに合わせた机を作ってみると、より綺麗にまとめられる。上の階はちょっと贅沢な社長室に良いだろう。収納家具がうまく視線を遮っているので、スタッフの方も安心して欲しい。どこにいても会話出来るのも、この物件の良いところだ。
EDITOR’S EYE
部屋の内装は良いのに、共有部がちょっと、、と言うのはよくあるが、この物件はそんな心配はいらないだろう。むしろお客さんを積極的に招き入れたい空間だと思う。部屋を借りればもれなくこの二重螺旋空間が付いてくるなんて、なかなかお得な気分にさせてくれる。