目黒オフィス | 元工場、リノベ済み居抜き空間

>>LOCATION
恵比寿と五反田の間に位置する目黒エリア。駅周辺には新しいオフィスやタワーマンション、商業施設などが立ち並ぶ一方、カジュアルな飲食店も多く残り、昔ながらの雑然とした雰囲気もそのまま残る感じが魅力的だ。また、駅周辺から少し離れるだけでも、古くからある街並みや、工場なども今でも多く残っているのがこの目黒エリアらしさでもある。そして今回ご紹介する建物も、部類で言うとその後者。目黒駅から権之助坂を下り、目黒川を渡って、すぐ左斜めに道を外れていったところに、この面白い空間を秘めた建物はあった。

>>SPACE
見た目はなんの変哲もない建物。よくある古めなオフィスビルという感じだが、1Fエントランスの奥にある扉を開けると、そこに広がる空間に思わずニヤけてしまった。
室内は、男の憧れとも言えるファクトリー風の空間。見た目からわかる通り、元は工場だった区画で、それを以前の入居者がブラッシュアップさせ、今の姿に作り替えたとのこと。手を加えたと言っても、ゴツゴツした天井や、味のある窓枠など、工場らしい面はほぼそのまま残しつつ、最低限オフィスとして使えるよう整備したという程度が正しいだろうか。そんなざっくりした姿に、ものすごく男心をくすぐられた。
部屋は大きなスペースと個室が1つ。その他に、部屋の入り口前に、前室と呼ばれる謎の個室がもれなく付いていて、なかなか使い分けもしやすそうな作り。窓が多い割に、周囲を建物に囲まれていることもあって、自然光はあまり期待しないでいただきたいが、むしろそのうっすらと怪しげな感じが、この元工場空間の世界観にはうまく合っているのかもしれない。イカつい見た目の割に室内はとても静かで、このラフなスケルトンの感じがとても居心地もよく、ジワジワと親しみやすさも湧いてくるような空間だった。

>>HOW TO USE　
あんなことやこんなことも。こんな空間を見ちゃうと妄想がどんどん膨らんでしまうが、少々残念なお知らせが。実は建物の建て替えの計画があり、今回は3年間限定での募集となる。絶妙な期間なので、それを短いと感じるか否かは人それぞれだと思うが、いずれにせよ内装などにはコストは掛けづらい面はあるだろう。ただ、正直そんな手を加えなくてもいいと思うし、やるとしても床ぐらいだろうか。原点回帰じゃないが、床を剥がし、コンクリート現しにすれば本来の倉庫空間へカムバック。そんなワイルドな空間をこのままのワンルームで、ザックリとデスクやソファーを置いてみたり、壁には大きなポスターなどを張って、なんなら雰囲気重視でバイクを置いていてもカッコいい。ライトは全体的に照度を落とし、うっすらと暖色に照らされた空間で音楽を流しつつ、好きな仕事に没頭する。なんて憧れの姿だろうか。
この空間に残された期間はそれほど多くないが、最後までこの空間らしく、カッコ良い姿と色気を纏ってその時を迎えて頂きたい。きっとその短い期間でさえ、今後いつまでも忘れられないほど充実した時間を、この建物なら過ごせる気がしてならない。

エントランス前の駐車スペースも、1台分必須条件で付いてくるのでご注意いただきたいが、それによって搬出入などの多い業種にはかなり便利だろう。自然光は弱いが、レンタルスタジオなどは相談可能とのことなので、照明をベースとしたスタジオなど、考えてみてもいいかもしれない。