目黒オフィス・店舗 | 公園脇の1F路面空間
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LOCATION
この建物があるのは、目黒駅から10分ほど。山手通りを渡り、大鳥神社と目黒不動尊に挟まれる住宅地へと路地を進むと間もなく現れる。公園に隣接し、さらに脇道を上がれば緑豊かな目黒不動尊へとつながるという、なかなか気の良さそうなポジション。のんびりとした環境ながら、少し歩けば大通り沿いの飲食店や目黒通り沿いのショップなどにもアクセス可能。静けさの中にも過ごし良さをうまく備えた環境に、この建物はちょこんと腰を据えていた。
SPACE
この空間があるのは1F路面角地。軒下から少しセットバックしたような作りで、道路に対してあまり主張せず、むしろ少し控えめとも言える表情をしていた。
だがその室内に入ると、その印象は外観とは少し違う。一言で言うなら、“チグハグな空間”と言う感じ。水回りのないスケルトンでありながら、天井の軽量鉄骨やエアコン、床にはタイルカーペットが残されたりと、スケルトンなのかオフィス仕様なのかどっちつかずな状態。加えて、床の高さが部分的に違ったりするのも、この空間の大きな特徴。しかし、それにより、空間に立体感が生まれ妙にワクワクさせられる。明るさあり、怪しさもあり、きっちりしている雰囲気もありながらも、大味な雰囲気も。そんな色々な状況が詰め込まれているのに、騒がしさは感じずなぜかしっくりくるとも言えるような不思議な空間。窓先には、たまに車や人が通り過ぎる程度の穏やかな時間が流れ、整いすぎないこの温度感が、むしろ妙に居心地良くも感じられる絶妙さがこの空間にはあった。
HOW TO USE
変則的な空間だが、室内の使い方はとても想像しやすい。手前のガラス際にはソファやカウンターを置き、街とフラットな目線でつながるラウンジ的なスペースに。一方、奥の一段下がったエリアはワークスペースへ。このちょっと奥まった隠れ家感を逆手に取り、ペンダントライトなどで陰影をつくれば、アトリエのような雰囲気で集中感も高まることだろう。そして、ミーティングは道路側の個室にまとめ、全体のリズムも整えていく感じだ。
個人的にこの物件で好きなところは、隣の公園との距離感。ほんの数秒で公園に出られるから、仕事で煮詰まったときも、電話をするときも、ランチなどの昼休憩も、気負わず行き来できる。そう考えると、下手したら子供の時以上に公園に通う毎日になる可能性も十分ある。そして、そんな毎日は、オフィス街や、駅前などでは感じられない季節感も働くシーンに加わっていくことだろう。
このワクワクさせられる居心地の良い空間に、そんな公園のプラスαが加われば、なんとも無敵な働き方が実現しできそうな気がするのは自分だけではないはずだ。
EDITOR’S EYE
1Fということで機動力も備えているが、どちらかというと室内でコツコツと向き合うクリエイティブワーク向きの空間としてパフォーマンスが出そうだ。
以前は介護系の施設として使われていた区画。しかし、その空間の空気感、作り、周辺環境との距離感など、オフィスとしてもとても魅力的な空間だと、入ってすぐに感じた。この空間に入るには、造作工事など必要なことは多々あるが、少し長い目線で腰を据えるぐらいの気持ちでオフィス空間を作り込んでも面白いのではないだろうか。