恵比寿オフィス|新築天井高3.3m空間
EDIT
>>LOCATION
場所は恵比寿。恵比寿といえば、おしゃれな街、住みたい街などの上位にもその名前が挙がる人気エリア。しかし、駅周辺の路地には、そんなイメージとは対照的とも言える様な少々雑多な飲み屋街があったりと、ディープな一面も持ちあわせているのも面白い。アトレ西館の裏手にある急な上り坂のあるあたりも、なかなか個性的な個人店が集まっている場所。その急な坂を半分以上登った路地の途中、道路から伸びる幅広の通路の先にこの建物を見つけた。
>>SPACE
2024年8月に竣工したばかりの新築ビル。ツルッとした質感のコンクリートが真新しさのある外観で、おしゃれな街としての恵比寿のイメージを感じさせる建物だ。店舗区画であるB1Fと1F、そしてウッドデッキテラス付きの2F区画へはそれぞれに直接動線が設けられ、オフィス区画へのエレベーターに向かう通路も含めると、4方向と矢印の多い複雑なエントランススペースが面白い。
2Fから上のオフィス区画の室内は、天井高3.3mとオフィスとしてはなかなか高めの空間。床材の仕上げは異なるが、シンプルな形状で、キッチン設備も表に見えないように扉で隠していることもあって、スッキリとした印象を感じられるだろう。道路から長めの通路を奥まで進んだ立地の影響もあり、周辺の少々雑多な飲み屋街の賑やかさを感じさせない落ち着いた空気も◎。恵比寿の駅近でありながら、意外にも自分たちのペースで集中して働くことができそうな空間だった。
>>HOW TO USE
恵比寿の路地裏、通路の先、敷地の奥に鎮座する建物。意外なほど落ち着いた静かな印象の空間ということもあって、じっくり自分たちの仕事に向き合う様な没入型の働き方が向いていると感じた。新築ということもあって、設備も新しく快適。そしてある程度ベースは整った空間ではあるが、自分たちの居心地を高めるために、質感の高い床材などへ最低限手を加えたり、インテリアに拘ってみることをお勧めしたい。そして、働きやすい環境をこれでもかと整え、この空間で居心地の沼に深くハマりながら働いてみてはいかがだろうか。そんな環境であれば、敢えて打合せも取引先をオフィスへ招待して行いたくなる。恵比寿駅近くという機動力があることで、逆に取引先も呼びやすいため、ホームでしっかりと打合せして沼らせてしまうこともできそうだ。
良い深みにハマって抜け出したくない、そんな空間でクリエイティブを追求し続けて頂きたい。
EDITOR’S EYE
B1F,1Fは飲食店も可能な店舗区画だが、この環境としては賑やかな店舗はなかなか想像しにくいだろう。すでにB1Fには天ぷら屋さんが決まっていることからも、自分たちの仕事に集中する様な職人気質の店舗や人々が集まってきそうな気がした。