南青山SOHO | 有名建築家によるデザインビルの最上階空間

>>LOCATION
場所は南青山3丁目。プラダ青山などのハイブランドが並ぶみゆき通りから、スキーショップジローの交差点がある外苑西通りまで続く、通称ホテルフロラシオンの通り。あまり人や車通りは多くないが、通り沿いには、隈研吾氏の設計で知られる木格子の建物や青山迎賓館、ショップや美容室なども点在し、このエリアを知る人にとっては馴染み深いだろう。そんな通りの中腹あたりに、この個性的なコンクリートの建物は立っている。

>>SPACE
この建物の設計は、表参道の新たなランドマークとなる商業施設などを手掛ける平田晃久氏によるもの。まるでエッシャーのだまし絵のような階段が特徴的で、構成としてはすごくシンプルながらも、力強いコンセプトや意志を感じさせられるデザインだ。
美容室やギャラリーなどが入る商業ビルだが、募集はこの最上階にある3F部分。半分スケルトンのようなザックリした空間の中に、階段に沿って切り取られた2つの窓がいいアクセントとして映えている。一見店舗っぽい雰囲気の空間だが、実はこう見えて住居仕様。奥にはキッチンもあるし、トイレやお風呂などの水回りもコンパクトにまとめられているので、実際に住めてしまうという。とはいえ、いわゆる住居っぽさはほとんど感じさせず、どちらかというとやはり店舗っぽい雰囲気が強いだろうか。最上階なので光もよく入りやすいし、窓先からは六本木ヒルズがチラリと顔を覗かせるなど、眺望も悪くない。素地がいいし、今後この空間がどのように装いを変えるかも楽しみな空間だった。

>>HOW TO USE　
用途地域の関係で、3F区画は住居利用が前提。その上で、一部（50㎡以下）は事務所などでの利用が相談可能という、SOHO利用に限った募集となる。もちろん純粋な住居としても利用は可能だ。SOHO自体はこのエリアでも馴染み深い働き方だが、レジデンスタイプなのに、仕切りもないガラッとしたワンルーム空間で自由にアレンジが加えられる物件はなかなか少ないんじゃないか。もし自分であれば、基本的にはワンルームでざっくりと家具を並べる感じ。窓際に一部ワークスペースを備えるが、それもスライドドアなどで間仕切りする程度で、日中はプライベートゾーンを隠しつつ、仕事が終わった夜や休日はそのドアを開け放ち、この大きな空間を最大限満喫する。そんなカジュアルな住み方・働き方も、このエリアならすごく自然と馴染むと思う。もちろん、そんな使い方を実現するためには、時間や予算的にも覚悟は必要。しかし、スカッと広いワンルームに住まい、そこで少人数の仲間と好きな仕事をコツコツと楽しみたい。そんなオリジナルを求めている方には、目を逸らすべからずのチャンス物件とも言えるのではないか。

初期費用はなかなか重めだが、利用方法によって柔軟に相談は可能だという。少人数のスタッフを抱えるSOHOや、自身のアトリエを備えたセカンドハウスなど、使い方は色々考えられそうだ。南青山という立地や建物のデザイン、商業ビルの最上階というポジションや空間の質など、総合的にみてもいい物件だろう。