青山一丁目オフィス|テラス付きリノベ空間
EDIT
>>LOCATION
場所は青山一丁目。外苑東通りや明治通り沿いは大型ビルが多く立ち並び、ビジネス街としての側面を垣間見ることができる。しかし、そこから少し路地へと折れると、静かな住環境へと変わり、大型の高級レジデンスがどっしりと構えるエリアになる。そんな二面性を持つ青一エリアの中に、元々住宅だった建物を外観やエントランスから1棟丸ごとリニューアルしたこの建物を見つけた。
>>SPACE
実は、TERRACE HILLという名を冠した通り、各フロアにサイズは違えどテラスがついたこの建物。
外観だけでなく、室内も装いを新たに、オフィス仕様へとリニューアルし、ガラス張りの会議室やきれいな水まわり設備など、快適さも備わっていた。そんな内装はと言うと、柱や壁に施されたレンガ調の壁紙やアクセントカラー、間接照明を搭載した折り上げ天井やヘリンボーンのウッド調の床などなど、少々足し算を重ねすぎた感じは否めない。
しかし、テラスに向いた大きめの開口部から燦々と注ぐ健やかな光や、空の分量が多めのテラスからの視界もあって、「あ〜なんだか心地良い」と窓辺に吸い寄せられ、徐々に気持ちは高まってくる。偶然とはいえ、5Fのテラスからはお隣の屋上庭園風の緑が見えることも、さらに気持ちの上がるポイントだ。そんな風に窓面・テラスを中心に見れば、室内はとても気持ち良く、ここは爽やかな働き方を満たしてくれそうな空間と感じた。
>>HOW TO USE
テラスの魅力は充分ではあるが、実際に多くの時間を過ごす室内も重要なのは間違いない。それならば、少々ポイントが多めになっている内装に関しては、その拘りがスマートに感じられる様に、引き算ベースで整えていくのが望ましい。せっかく作り込まれた内装なのにもったいないという気持ちは抑えつつ、様々なウッド調の素材は床だけに絞ってみたり、アクセントウォールについては一旦白紙に戻す意味でも、白で統一してみても良いだろう。そうすることで、メリハリが生まれ、よりテラスの存在感を強調できるかもしれない。
“押してダメなら引いてみろ“ではないが、時には引き算的にバランスを取って、主張することも重要だろう。そんな引き算の極意を身につけ、この空間で仕事も遊びもバランス良く。そんな風に働けたら、きっとカッコ良いんだろうと思った。
EDITOR’S EYE
上の階に上がるほど貸室の面積が小さくなる分、テラスが大きくなる。上層階の大きいテラスと明るく健康的な雰囲気も良いが、実はかつて募集していた2F区画は建物周りをぐるっと一周囲うようなテラスになっていたらしい。それはそれで使い方によっては面白く楽しめるテラスになりそうだ。