神保町オフィス | リノベーション済み空間
EDIT
>>LOCATION
古書店街やカレーの激戦区などでも知られる神田神保町エリア。都心部でありながらも変に都会ぶっている感がなく、むしろ今でも残る下町感が、街歩きにも、働くにも結構心地がいい。そんな神保町駅から、わずか3分ほどの場所。靖国通りから脇道を奥へ入っていくと、すぐこの建物は見えてきた。
>>SPACE
見た目は至ってオーソドックスなオフィスビルという感じだが、その内部はフロアごとに順次リノベーションされ、じわじわとおしゃれな建物へ生まれ変わろうとしている。
今回ご紹介するのは、すでにリノベが完了した性格の異なる2つの空間。
B1Fの区画は、道路面にある専用入り口となる階段を下りていくと、天井高3.8Mある大きな地下空間が現れる。室内は一式セットアップ済みで、全体的に白や明るい色合いでまとめつつも、ダークな色合いの水回りボックスが膨張する空間をうまく〆ていた。室内に窓はないが、地下特有の閉鎖感は少ない。むしろ雰囲気は明るく、今にも踊り出してしまいそうな空間の開放感もあって、その居心地はなかなかのものだ。空間を包囲する白壁の存在感が大きく、オフィスというよりかは、ギャラリーやスタジオ系の居抜きのような特殊なスペースだった。
そんな根っから派手目な空間とは真逆な印象の4F部分。こちらはさっぱり目なリノベ空間で、窓も多く、光の差し込みや目線の抜け感なども良い。B1Fとはまた違った居心地の良さがあって、物静かで温厚な性格の空間という印象を受けた。ほぼ同じ形状をした2つの空間だが、そのキャラクターはまったく異なっていて、クールで活発そうな弟と、それを優しく支える兄。まるでそんなバランスのとれた兄弟でも見ているようだ。
>>HOW TO USE
tokyo workspaceでいつも紹介しているエリアからは、少々外れた立地ではあるものの、このセットアップされた空間や、賃料単価も坪1万円中盤代と、渋谷周辺にはないリーズナブルさが魅力的だ。使い方は様々だが、例えばB1Fは、L字の間取りを活かして、片方をデスクスペース、もう一方をスタジオやギャラリーなどに利用する感じだろうか。地下の密閉空間なので、ある程度アップテンポな音楽も大きめに流せるし、壁に映像を流すのもかっこいい。地下だからこそ派手に遊べて、いい感じに自分たちのパラレルワールドを作れて面白くなりそうだ。片や、そこまで主張したくない。という方には4Fを。こちらは落ち着いた静かな空間で、ゆっくりと堅実に働きたい方におすすめだ。もちろん、今ならセットという選択肢も考えられる。兄弟の阿吽の呼吸じゃないが、うまくバランスの取れた2つの空間をうまく使い分ける事で、より複合的な幅広い使い方が考えられるはずだ。
攻めのB1Fか、置きの4Fか。または兄弟セットか。いずれにせよ、せっかくなので、元気が出る働き方をしてみるのはいかがだろうか?
EDITOR’S EYE
今後、別のフロアも空き次第、順次リノベをしていく予定とのこと。そうやって、徐々に建物内がいい空間に変わって、そこに感性の合う会社が集まってくると、またいい環境も作り出せそうだ。写真には無いが、トイレや水回りなどもしっかりデザインされている。そういった部分にまでちゃんと手が回っていて、よりいい印象を受けた。