初台オフィス | 期間限定募集
EDIT
>>LOCATION
最寄りは初台駅。甲州街道の南側に位置し、主に住宅地が広がる初台2丁目エリアの奥地にこの建物はある。その建物の周囲はマンションや住宅などが立ち並び、人通りもチラホラ、猫もゴロゴロのとても静かな環境。駅からのルートは、距離もあり、なかなか説明しにくいので、来客の際は少し手こずるかもしれないが、代々木八幡の方から考えると、山手通りから甲州街道へ斜めに伸びる通りを、一本右へ曲がった突き当たりにこの建物はあるため、車のアクセスは意外と容易な立地にある。
>>SPACE
ブルーのタイルと錆びた鉄の柵。築50年といい感じにヨレたこのヴィンテージな建物は、その築年数ゆえに、実は来年5月に取り壊しが決まっており、今回はわずか9ヶ月という短期募集となる。だいぶ時間的な制限が出るが、それを踏まえてまずは可能性を探ってほしい。ご紹介は1F部分で、以前は倉庫や駐車スペースなどに使われていたのだろう、外との間仕切りはシャッターのみと、なかなか大味な作りだ。その室内もまた、倉庫物件でよく見る緑の塗装床と、3Mほどあるスケルトン天井。所々残された謎のナンバリングの跡など、ある意味期待通りの空間が広がっていた。最低限の空調や水まわりなども残されているので、使い方によってはほぼほぼ手をかけずとも、9ヶ月間はまず乗り切れるだろう。正直、取り壊されるのが惜しいほど、その空間の魅力は強い。
>>HOW TO USE
さて、残された期間をどう過ごすべきだろうか。現実的にみれば、一時的な避難用オフィスとして使ったり、レンタルスタジオ的な使い方が思いつくかもしれない。しかし、期間を考えると内装や家具にコストは掛けられないので、なるべくこのままの空間で、家具も簡易的なものを持ち込むぐらいだろうか。例えばちょっとしたキャンプ気分で、日中はシャッターを開け放ち、可動式のテーブルや椅子などを並べて働くのも悪くない。車も入れれるので、マイカー横付けなんて荒技も可能だ。事業によってはラップトップ一つあれば成立してしまうので、この空間では一時的だからこそできる場の使い方を新たに創造してほしい。今後どうなるにせよ、残された期間は刻一刻と少なくなっている。このまま取り壊されるのを見て見ぬ振りもできるが、出来れば50年の歴史に敬意を払い、最後にもう一度輝きを与えられるような、そんな使われ方がされたら本望だ。
EDITOR’S EYE
短期すぎるので全体的にコストもそれほど掛けられないと思うが、その分、坪5,500円とズバ抜けてコスパはいい。この数字なら、一時的な実験の場として、これまでなかなかチャレンジできなかった事をテストする場として使ってみるのも一つの手だろう。意外と短期だからこそ、出来ることも多いのかもしれない。