赤坂オフィス | 吹き抜けに面した解放的空間
EDIT
>>LOCATION
場所は赤坂。駅前にはオフィスビルや飲食店舗などが多く並び、とても賑やかなイメージがあるこの街。しかし、そんな繁華街から少し奥へ入っていくと、すぐに住宅地へと街並みはスイッチしていき、立ち並ぶ住宅やマンション、所々趣ある料理屋さんなども入り混じるなど、どこか品のある大人な雰囲気も備え持っているようなエリアだ。この建物があるのは、そんな環境の一角。赤坂bizタワーとTBSの間にあるサカス坂を抜けて、住宅地に踏み入ること6分ほどの場所に、この建物は穏やかな顔でスッと立っていた。
>>SPACE
コンクリート打放しのスマートな顔立ちをした建物。募集はその2F部分で、エントランスを兼ねた吹き抜けにある外階段を上っていくと、ガラス越しにこの空間が姿を現した。
室内は2方向を連続するガラス面に覆われた、縦長の空間。その窓を通して、外の吹き抜けもまるで空間の一部のようにちゃっかり取り込み、面積以上の空間の広がりや解放感をうまく作り出している。この空間、こんなにも開放的なのに、建物の外へは一切心を開いていない内気さがまた面白み。いわゆるコートハウスと呼ばれる都市型の作りで、外へ閉じ、中へ開く。そんな閉鎖的解放空間という感じか。この吹き抜けによって、光や風、雨などの自然環境をうまく引き込んでいて、空間も明るく、居心地の良さもキチンと兼ね備えている。晴れた日には、刻一刻と変化する光の筋がコンクリート壁に映し出されるだろう。そんなシーンも日々の楽しみとなりそうな、魅力を多く秘めたいい空間だった。
>>HOW TO USE
建物&空間のポテンシャルがすごく高い分、この内装だけが少々惜しいところ。特に天井。いかにもオフィス仕様という感じが、この空間にはなんともミスマッチな気がするので、例えば天井をスケルトン仕様にしてみてはどうだろう?天井が上がり、照明はライティングレールに切り替える。すると空間の抜け感や全体の統一性もより増して、ぐぐっと空間のレベルも上がることは容易に想像できるだろう。そんな空間に、1点1点こだわり抜いた家具やプロダクトを並べ、植物もさりげなく添えていく。様々な表情を見せる吹き抜けのシーンも、一つの重要なインテリアとしてうまく加わり、この空間をより映えさせることになるはずだ。もちろん、とことん突き詰めたいというこだわりの強い方なら、さらに床の素材を変えたり、あえてブラインドも一切付けずに窓際をすっきりさせ、思いっきり解放的に使う事もオススメだ。せっかくなら徹底的に挑んで頂きたい気持ちもあるし、その期待をかけた以上の空間にはきっとなってくれるはずだろう
言い忘れていたが、この空間に加え、賃料設定もだいぶ控えめなのも素敵。建物、空間、さらにコスパの良さ。そんなポテンシャル高めのこの空間をどう使おうか。妄想をし始めたら、ワクワクしてこないだろうか?
EDITOR’S EYE
吹き抜けの階段を通るのは、上階に住むオーナーのみ。もしそこが気にならなければ、ブラインドなんか付けずに、このまま解放的に使って頂きたい。天井を変えれば、より一層良い空間になることは間違いなさそうだし、かなりレベルの高い空間となるだろう。そんな姿がすごく楽しみだ。