神宮前オフィス|眺望抜群、4つのルーフバルコニー付き最上階
EDIT
>>LOCATION
住所は神宮前2丁目。明治神宮前駅から明治通りを千駄ヶ谷方面へと進む。建物までは距離にして700m弱の中で、人の活気やショップのテイストも徐々に変わり、原宿警察署付近までくると、だいぶ落ち着いた雰囲気のエリアへと変わる。今回ご紹介する物件は、そんな原宿警察署の少し先にあるトルコ大使館のお隣に立っていた。
>>SPACE
竣工から53年が経ち、ヴィンテージマンションとしての風格すら醸し出すこの物件。外観こそ当時の面影を感じるものの、エントランスなどはしっかりと手入れされていて、大切にされていることがわかる。今回のご紹介はその最上階11F部分だ。
室内に入ると真っ先に目に入るのは、限りなく見渡せる眺望。撮影時は生憎の曇り空ではあったが、そんな状況でも、周りに背の高い建物がないから視線がとにかく抜け、ずば抜けた気持ちの良さを感じた。部屋のどこにいても視線が抜けるため、とにかく意識が外に行ってしまいがちだが、空間の仕上がりもなかなか良い。壁天井はコンクリートの素材丸出し、床はフローリングで暖かな印象を持たせつつ、一部はタイル張りでカッコよく。天井高こそ高くはないものの、それも一つの味だろうと感じてしまうほどの出来の良さ。この空間は、玄関を開けるまでの期待値をゆうに超えてくる、言うならば、ひと目で恋に落ちるレベルの空間だった。
>>HOW TO USE
この空間に入った時に、テンションが上がる人は間違いなく多いはず。室内からは空へ抜ける眺望も、バルコニーに出れば神宮前の街並みを見下ろすことができ、そのあまりの気持ちよさに一人であったら、思わずちょっと大きめの声を出してしまいそうなほど。室内も、よく見れば剥き出しとなっている構造体に、当時の大工が書いたと思われる指示が残っていたり、一部の壁は毛並み立つウールが使われていたり、一見すると相反するような仕上がりも、上手にバランスが取れていて絶妙。
正直、圧倒的なロケーションを前に、多少のデメリットや気になる部分があったとしても、この物件からは眺望とバルコニーだけでどうせ惚れるんでしょ?と言わんばかりのメッセージを感じる。確かにそれは否めない。今回はその魅力に素直に惚れてしまい、あえて踊らされてみるのもいんじゃなかろうか。
EDITOR’S EYE
西側のバルコニーにはおおよそ2畳弱のプチ倉庫も付いてくる。外で軽くいっぱい呑む時用の椅子やテーブルなどを、収納するにはもってこいのおまけと言えるだろう。