神宮前オフィス | 神宮前5丁目新築デザイン空間
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>>LOCATION
青山通りのFound MUJIの脇から、キャットストリート側へ抜けていくルートをご存知だろうか。このエリアを知るものなら割と馴染のある抜け道だと思うが、道中には以前まで、Paul Smith SPACEやLAS CHICASという人気のレストランもあり、もう少し奥へ進むと、小洒落たカフェや小さなショップもチラホラ。とは言え、基本住居エリアなので、環境はとても穏やかで、人通りも少なく、昔からの長閑な感じが残っていて心地がいい。そんな通り沿いの、元LAS CHICASの脇ぐらいの場所に、この真新しい建物を見つけた
>>SPACE
2021年9月に完成した築浅の建物。この穏やかで緑も多い環境の中に、うまく温度感を合わせたような落ち着いたデザインが良い雰囲気を出していた。1Fはブライダル系の店舗、最上階はオーナー住戸となり、今回はその間の2Fの区画をご紹介する。
室内は、白と床のライトグレーの2色で整えられた、明るく優しさすら感じるようなシンプルな空間。窓を抜けた優しい光が反射して、全体をぼやっと照らし、窓先には外の緑や、建物の外壁の色がチラチラと映る。車通りもほぼない環境なので、室内にいてもとにかく静か。ただただこの空間にいるだけでも、なんか穏やかな気持ちにさせてくれる。天井は今どきのスケルトン仕様をデフォルトとし、天井高も2700mmと高め。外には広めのバルコニーも付いている。実はトイレやキッチンの他に、シャワーまでも各区画に備わっているから、気が済むまで引き籠れる準備の整った空間だ。エントランスなどの共有部もスッキリとした作りで、変に色がつけられていないところがまたポイント高い。前情報では、全体的にオーナーがこだわり抜いて作った建物と聞いていたが、実際に行くとそれもよく頷ける、シンプルながらなかなか質のいい物件だった。
>>HOW TO USE
ホワイトベースなので、どのような着色にもうまく答えてくれそうな、ある意味万能な空間。色々な変貌のイメージはしやすいものの、個人的なイメージを言わせてもらうと、このシンプルで優しい雰囲気を、より引き立てるような感じがいいだろう。例えば内装はこのまま一切色味は加えず、北欧家具のような、素材のナチュラルな色合いの家具で全体を整える。窓には薄いレースカーテンで外との境界も曖昧にする程度で、あとは雑貨や植物などでより柔らかい雰囲気をプラスする感じだろうか。そんな柔らかい雰囲気の中で、日中はゆっくりと作業に没頭できたら、それはまた気持ちよく過ごせ、作業も捗りそうだ。
正直、このエリア+新築プライスという事もあり、少々賃料は強気な部分は否めない。これを無理やり理由つけて越えろと言っても無理があるので、もう割り切ってもらうしかないかもしれないが、この空間には間違いない居心地の良さがある。そんな優しいこの雰囲気に包まれつつ、穏やかな気持ちで、好きなだけ仕事を楽しませてくれそうな空間だった。
EDITOR’S EYE
空間からやさしさを感じたのは事実だが、もう一つの要因としてはオーナーさんの印象もあるかもしれない。撮影の際に少しお会いしただけだが、とても感じがよく、優しい印象。物件は単純に建物だけではなく、周辺環境やそこに関係する人の雰囲気も大切なんだと改めて気付かされた。