千駄ヶ谷オフィス ｜3フロア一括物件

>>LOCATION
賑やかな原宿駅前から千駄ヶ谷方面へとゆるりと進む。千駄ヶ谷小学校交差点の手前を左へ曲がると、次第に住宅をメインとしたオフィスや小さなショップなどが混在するエリアに変わっていく。割とゆったりと幅の取れた道ではあるが、車や人々が絶えず行き来しているので、全体的に賑やかな様子のこの場所。その中にもどこか和やかなムードも流れ、住むにしろ、働くにしろ心地良い環境だと感じた。立地的には、原宿、代々木、千駄ヶ谷へのアクセスが容易いこのエリア。最寄りとなる北参道駅を活用すれば、横浜や池袋にも視野を広げることもできるという意外なフットワークの良さも備わっている。
今回の物件は、そんなエリアでの洋館のような振る舞いが、一見浮いていそうで不思議と馴染む、絶妙なバランスを持つ建物だった。

>>SPACE
今回の募集は１F~３Fの一括。敷地いっぱいに建っているレンガの塊は、細かいところの装飾などが西洋の趣を感じさせて、馴染んでいるとは言いつつも、やはり少々異質な雰囲気が漂う。
だが、それに対して室内に現れたのは、意外にもスタンダードなオフィス空間。1Fは、壁を照らすダウンライトと、艶のある柱や天井が組み合わさり、きっちりとした綺麗好きな性格に見えるので、外観のキャラの濃さに反してどこかお行儀良い雰囲気。そして、2Fと3Fは、1Fに比べるとさらにスタンダードだが、南向きの開口部が大きく取られているので、天気の良い日は十分に日が差し込み、暖かい表情を見せてくれそうな印象だった。
総面積184坪となれば、現状の仕様のままでも規模感による迫力はある。だが、更に現状の少し重めな天井を取っ払い、高さのリミッターを外してまるっと手を加えたところを想像すると、空間としての迫力と開放感は相当なものになると思う。叶うことならこの手で、秘めたるポテンシャルを発揮させてあげたい！と、伸びしろを期待せずにはいられない空間だった。

>>HOW TO USE
この物件、すべてのフロアが外から直接アプローチできるので、フロアごとの独立性が強い。道路面からサクッと気軽に入れる１F、専用階段で期待値を高めつつアプローチできる２F、建物エントランスを介してエレベーターにてスタンダードにアプローチする３Fと、正直、各階別々で募集してもいいくらいの切り離され方だ。だが、それをあえて一括で借りれば、言わば顔(入り口)となる空間を3つ作ることが可能となる。極端な話、1Fは高級感漂うラグジュアリーに、2Fは温かみを優先してウッディに、3Fはバキバキにとんがったモードに、なんて振り幅MAXで顔となる空間を作っても、それぞれが干渉し合うことは無く案外成立してしまうのだ。さすがにそんなノンコンセプトな作り方はしないだろうが、例えば、日頃付き合いのあるお客さんを時々違うフロアに招いて、その振り幅の凄さに驚いてもらうなんていうのも楽しい遊びかもしれない。
各地からのアクセスに便利なこの立地を含め、フロアへの導線パターンや、それによって変わっていく働き方など、この物件はアプローチの選択肢が多い。いかに面白がって全体を使えるか、様々なパターンを想像するところから楽しんで計画してみてほしい。

1Fには存在感のある大きな扉が付いているので、このフロアだけ店舗として、2Fからオフィスとする使い分けもしっくりくるだろう。どんな利用であれ、作りたい空間のイメージがいくつもあるのであれば、ここは全てを実現してくれる良い物件だ。