西麻布オフィス |日当たり良好物件
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>>LOCATION
西麻布交差点から広尾方向へ、外苑西通りの一本右にある細めの道を進むと、先程までの大通りの喧騒は次第に薄れていく。単に車の音が遠のいていくだけでホッとはするが、同時に西麻布らしい色気のある活気も弱くなり、少々物足りなく感じてしまった。そんな西麻布らしからぬ、当たり障りもないとも思える場所にある今回の物件は、外観も至ってノーマル。しかし、実際に入ってみると、空間の持つ個性がしっかりと感じられ、一目で悪くないなと思い直すことができた。
>>SPACE
募集の区画は3F,4F,5Fのトリプレット空間。大きなキッチンのある4Fが入口のフロアとなり、上下階には室内階段で繋がっている。5Fはロフト付きの個室が3つ備わっていて、3Fは間仕切りのない長方形の空間がひとつ。全体的に、どこかシェアハウスを思わせるような空間構成だ。この建物の一番の長所は明るさ。各階南向きに大きな開口部が取られていて、ふんだんに差し込む光がかなり気持ち良い。何ならちょっと光が入り過ぎなくらいで、訪れたこの日は真冬の寒さだったのだが、室内は暖房無しでも暖かめ。4Fのカウンターテーブルにぼーっと座っていると、ぽかぽかと微睡んでしまいそうだった。この建物の微睡みポイントはまだあって、5Fのバルコニーの抜け感がまた抜群。遠くに連なるビル郡の頭と広い空に、思わずうっとりしてしまう。これは、働くにはリラックスし過ぎ注意な空間なのではないかとむしろ少々心配になる物件だった。
>>HOW TO USE
この空間の明るさやオープンな雰囲気は、それこそシェアハウスのような賑やかな過ごし方がよく似合う。それは仲間同士で同じ空間を共有するという意味で、もちろんオフィスにも通ずる。朝はわらわらとリビングに集まり、お茶でもしながらその日の業務を共有。3Fを主なワークスペースとし、ぽかぽかの洗礼を受けながら、リラックスムードをベースにゆったりと仕事をこなす。5Fの個室は3つあるので、キリッとした話をする時や、篭って黙々と作業したりと、メリハリを持った働き方も叶うだろう。ただ、個人的にはもっとオフィスの枠を超えた使い方をしても面白そうだと感じる。例えば、大きなアイランドキッチンは、そのオープンな感じを活かして、定期的に夜に知人や仲間を招いてお酒を飲み交わす場として生まれ変わらせてみてはどうか。盛り上がって帰るのが面倒になれば、5Fの個室で寝てしまうのもアリだ(お風呂ももちろん完備されている)。昼間は暖かな空間でとことん働き、夜はとことん息抜きを。そして、息抜きの勢い余ったとしても、ここは西麻布。昼以上に長い夜も、この西麻布という街で楽しんで働いていただきたい。
EDITOR’S EYE
実はこの物件、入り口の4Fへは、裏口のような玄関から階段でアクセスしなければならない。。そのおかげで会員専用の隠れ家のような雰囲気にもなっていると言えるが、ひとつネックともなるだろう。それさえ乗り越えればかなり面白いオフィス空間を手に入れられるので、体力に自身のある人はぜひ検討してみて欲しい。