北青山オフィス ・店舗|個性派 1棟物件
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>>LOCATION
青山通り沿いのAOビルの麓から路地をほんの少し入ると、しっぽりオシャレな雰囲気が人気の「NUMBER A」や「SHOZO COFFEE」、「TORAYA CAFÉ」など、ゆったりと寛げるようなカフェが多いエリアが現れる。表の大通り沿いとは違い、人通りもまばらで、全体的に落ち着きと柔らかさに満ちた場所だ。
表参道駅から徒歩3分程のアクセスの良さで考えると、穴場とも思える穏やかなエリアにあるこの建物は、奇抜な赤を目印にしつつ、表情を隠した様に佇んでいた。
>>SPACE
物件は、戸建?とも思える1棟。いわゆるコンクリート打放しのデザインビルではあるのだが、通常であればオープンなはずの正面が、内部を覆い隠すかのように鉄扉と赤いファサードで覆われており、何やら怪しげな雰囲気満載。以前までは飲食店兼BARとして利用されていた様で、その内装は全て居抜きでの現況渡し。1Fは中央のカウンターが存在感のあるBAR仕様で、2Fは個室のキッチンとその脇のミニマム級の空間。BAR仕様だからかどちらのフロアも色気重視で明るさが不足している点は否めず、入居の際には何らかの対処はお勧めしたい。打って変わって最上階の3Fは、三角屋根でトップライトから光の差し込む明るい空間。建物全体の薄暗さもあってか、その明るさには少しほっとさせられた。
エントランスから3Fまでを繋ぐ階段部分の吹き抜けはあるが、それぞれがコンパクトのため、どこか洞穴のような怪しさと、色気を纏った建物だった。
>>HOW TO USE
少数精鋭の企業であれば、青山にあるからこそ可能なブランディングの一環としてのカフェBAR兼用オフィスなども面白い。また、都内にオフィスを構えている企業であれば、サテライト的なオフィスを作りあげてみるのもアリかもしれない。この立地の優位性、既に備わったBAR設備を利用して、ついつい立ち寄りたくなるようオフィス。リモート的な働き方も増えて働きやすくなった現在、ここに来れば面白い何かがある、誰かがいるという気配が浸透していけば、自社スタッフもそうでない人も含め、人が集まることでの自然発生的な盛り上がりも十分に期待できるはずだ。
青山のひっそりとした立地に建つBAR機能を持った1棟ビル。使い方次第で人を引きつける求心力と、その後に生じる情報発信力は、スタンダードなオフィスではなかなか想像できない程のポテンシャルを感じた。
EDITOR’S EYE
現状では少し色気と怪しさが強すぎる空間だったので、入居の際はもう少し爽やかな空間へと手を加えることをオススメしたい。もちろん1F部分の鉄扉とファサードを改装し、店舗仕様とするのも悪くないが、どうせなら外観と同じく個性ある利用方法にて、一度検討してみても損はないはずだ。