恵比寿オフィス | 無骨なスケルトン店舗事務所
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LOCATION
恵比寿駅、代官山駅のどちらからも徒歩5分ほどにある恵比寿西の交差点。恵比寿の五差路といえばピンとくる方も多いだろう。恵比寿駅前の喧騒を抜け、上品で落ち着いた印象のある代官山へ向かっていく途中のエリア。代官山の程よくゆったりとした空気感が混ざり合うためか、駅前から数分のところにいるとは思えないくらいどこか穏やかな気持ちになるような場所でもある。そんな居心地の良さを纏いながら、五差路を見守るようにレトロなカラーリングの一際可愛らしいこの建物が立っていた。
SPACE
部屋の扉を開けた瞬間、カウンターを喰らったような感覚になった。恵比寿のマンションの一室とは思えない潔いほどの無骨さ。ノールールなフルスケルトン。無造作にならされた、水面のようにも見える床の跡。真ん中に堂々と立つ剥き出しの柱。荒々しいのに、このままでもいいとも思えるような色っぽさもある。数秒見渡して、思わず唸らされた。
実は、ずっと住居として使われていたそうで、よく見ると少し床がへこんだスペースや壁のタイルを剥がしたような形跡、剥き出しになった排水管があり「ああ、きっとここがキッチンだったのかな」なんて想像も膨らんでくる。第一次マンションブームであった1960年台に建てられたこともあり、当然古さは感じられる。少々玄人向けであるかもしれないが、いつかはこんな色気のある空間を1から妥協なく作り上げてみたい、そう思う人はきっと少なくないのではないだろうか。
HOW TO USE
さて、ここでこの空間をもっと魅力的に感じさせてくれる事実を伝えたい。実はこの区画、坪単価が約16,000円(税別・共益費込)となかなかの破格。おまけにオーナーの寛容な気持ちから、フリーレント1ヶ月付き、加えてエアコンとトイレの設置工事費用はご負担いただけるときた。大前提、フルスケルトンからのスタートとなると、入居時の負担は決して軽くないだろう。ただ、これだけのバックアップも受けられるとなれば、味の出ている躯体の素地の雰囲気を活かしていく方向で考えてもらえると、現実的なラインでの完成形のイメージも湧きやすいかもしれない。
これまで長い間、幾多の人の”暮らす”という時間を預かってきた住居時代の残り香が、確かにここにはある。そして、これからの世代へ紡いでいきたいというオーナーの意向もあり全てを取っ払った今のこの荒削りな空間は、例えるなら、さなぎの状態と言えるかもしれない。時間をかけてさなぎが蝶になるように、その蝶が羽を広げ羽ばたいていくように、ぜひこの空間を自分色に、鮮やかに、生まれ変わらせてもらいたい。可能性は無限大だ。
EDITOR’S EYE
1枚、テイストの異なる写真を入れさせていただいたが、個人的には共有部もかなりツボだったりする。エレベーターの扉がこっくりとした橙色であったり、部屋の扉の部屋番号のフォントもシンプルな素朴さでグッとくる。そんな”ちいさな可愛い”は、きっといつでも寄り添ってくれるはずだ。