表参道オフィス|日当たりと眺望の良い天高3m超空間
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LOCATION
外苑前駅から徒歩2分。1964年の東京五輪に合わせて整備された、スタジアム通りに面するポジション。広い空と広い歩道、そして国立競技場へと続くスケール感。伊藤忠本社ビル〜絵画館前広場〜秩父宮ラグビー場と、周辺では2036年を目指して整備や建て替えが続いており、少し先を見れば、さらにもう一段階、街の表情は変わってくるだろう。入居後しばらくは騒がしいかもしれないが、神宮外苑が新しくなっていく様子を目の前で体験できる楽しみなエリア。成熟と成長が同時に進んでいるような、そんな場所にこの建物は立っていた。
SPACE
日当たりの良さと、国立競技場までスコーンと抜けた眺望。エレベーターを下りた瞬間の第一印象がとにかく抜群だった。個人的に重視している2つの要素を持っていることもあって、グンっと上がったテンションを抱いたまま奥へ進むと、スケルトン天井の高さによって開放感は持続され、デッキプレートが程よくリズムをつくっている。モノトーンをベースにスッキリとしたクリーンな空間は、白い壁と相まって若々しく健康的な印象だった。
ただ少し落ち着いて見てみると、室内はコの字型に近い構成で、最初の抜けを感じる場所はあくまでサブのポジション。メインの執務スペースは奥に控え、通りからは切り離されている。効率だけを見れば扱いやすい間取りではないだろうが、むしろ奥に入ることで、外の開放感から一転、落ち着きや居心地の良さが生まれる。視線が遮られ作業に向かえる環境が整い、幸か不幸か、日当たりが良すぎて業務に支障が出る、なんてこともない良い距離感だ。
入口から窓際、そして奥へ。この流れの中で、性質が自然と切り替わっていく。インパクトのある第一印象と、実用的な奥の静けさ。その両方を合わせ持つ絶妙さのある空間だった。
HOW TO USE
正直、空間の形は素直ではない。少し使い方を間違えれば、扱いづらさが残る可能性もある。ただ、この空間は最初の印象をどう扱うかが重要だと感じている。日々の利用も訪れた人にも、自分が感じたようなその印象に共感し、感じてもらえるオフィスであって欲しい。
エレベーターを降りてまず目に入るあの窓面。ここは迷わず“見せる場所”にしたい。あえてシンプルに、しっかりと余白を残す。抜け感を遮らない程度に、自分たちの好きなモノやアート作品、グリーンを置く程度で十分。大きな開口部だから外からの見え方も意識して、夜も窓際だけは照明を落とさず、空中にあるディスプレイみたいな存在になったら面白い。他のフロアでは、昼夜ブラインドなどで開口部が閉じられていたりと、それでは少し勿体ない。この空間は、外に対して意思を示せる“建物の顔”になる可能性も持っている。
開く場所と、閉じる場所。その切り替えが、この間取りを成立させている。機能だけを見ればもっと良い形はいくらでもあるだろうが、自分の感じたこの空間の第一印象は確かなもの。それを忘れずに、最大限自分たちのオフィスに活かす。初志貫徹、初心忘るべからず、あらためてそんな言葉の大切さを思い出させてくれる空間だった。
EDITOR’S EYE
4Fのみ、バリアフリートイレを担う構成。竣工当時の法対応によるものだが、実はその分このフロアだけ間取りが大きく異なる。しかし結果として、窓面を大胆に使える余地が生まれたのも事実。偶然の産物だが、せっかくならこの環境を前向きに捉えて欲しい。