白金オフィス・スタジオ | 撮影スタジオ居抜き空間
EDIT
LOCATION
最寄りの白金高輪駅からは10分弱。白金商店街の一角に位置するこのエリアは、「港区白金」と聞いて想像する高級住宅地のイメージとは少し異なる表情をしている。昔ながらの八百屋、肉屋、などの商店や住宅が並び、その合間に小さな工場も点在する、どこか下町のような空気感。変に気取らず、肩の力を抜いて過ごせる安心感が、ある意味このエリアの魅力と言えるだろう。そんな商店街の並びから、恵比寿方面へ少し脇を外れた先。歳を重ね、程よく力の抜けた表情がまたいい雰囲気の建物が現れた。
SPACE
築55年ほどの、味わい深い表情をしたこの建物。1Fはシェアキッチン、2Fはスタジオとして使われており、今回ご紹介するのはその上の3F区画。この3Fもまた、以前はスタジオとして稼働していた空間だ。壁や天井を剥ぎ取り、白塗装でラフに整えた倉庫風スタジオで、つくり込みすぎない無骨さがちょうどいい感じ。光もガツンと差し込むというよりは、空間全体をふわっと包むような柔らかさで、居心地の良さがある。天井高も約3Mとしっかり確保され、抜けのある開放感も魅力のひとつだ。脇にはオフィススペースやベランダ、キッチンなどが配置され、さらに内階段を上がるとルーフ階へと続く。そこには色合いを変えた小部屋と、開けた屋上スペースが。周囲を囲むフェンスの感じもまたレトロでいい。残念ながらこの屋上は共用部のため専有はできないが、気分転換やちょっとした撮影などに使えるのは嬉しいポイント。程よくヨレた建物の質感と、それを活かしたリノベーション空間。それを雰囲気ごと引き継げるというオイシイ居抜き空間だ。
HOW TO USE
正直、この空間はちょっとズルい。すごく作り込まれているわけではないのに、元の素地の良さや3面から入る光の感じ、そしてこの雰囲気の良さも重なって、何気ない瞬間まで自然と画になるような完成度の高さがある。そしてコスパも良好なところもなお素晴らしい。以前まで利用できていた屋上が今回は専用使いできないという点は残念だが、それでも十分なズルさがある。
このままレンタルスタジオとして使い込むのがイメージしやすいところだが、例えばカメラマンのオフィス兼スタジオ、あるいは、アーティストのアトリエなども想像しやすい。シンプルで癖がないので、その分多様な使い方を膨らませやすいのもこの空間の魅力。ある程度手を加えるとは思うが、無理に綺麗に整えすぎず、このカジュアルな雰囲気を残して手直しする程度が、この空間の良さを引き立てられるはず。一時利用の屋上までを含めて、使えるシーンは想像以上に広いこの空間。この空間のポテンシャルを、いい意味で“雑に”使いこなすくらいが、きっとこの空間の使い方として一番しっくりくるだろう。
EDITOR’S EYE
スタジオの居抜きという足の早そうな物件なので、ピンと来た方はすぐにご検討いただきたい。ちなみに本文でさらっと触れたが、屋上は消防の関係で共有部扱いとなる。そのため、3Fの居室内にある内階段までは他の入居者の立ち入りができるように解放する必要があり、スタジオやオフィス部分は個々で施錠できるよう対策が必要とのこと。