表参道オフィス・店舗|元アパレルショールームの居抜空間
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LOCATION
青山通りと六本木通りに挟まれた、渋谷2丁目エリア。表参道や渋谷からは少し歩くが、その距離感がちょうどいい。人の波から一歩引いたような、エアポケットのようなポジションだ。抜け道として使われることも多く、どこか“裏”の匂いが漂う。ビジネスマンも学生も多すぎず、わざわざこの辺りを選ぶ人たちが集まる、静かな大人の空気を感じる。そんな街角に、1967年築のレトロなビルが建っている。
SPACE
室内に入ってまず感じるのは、この潔い白。大きな窓から入る光が白壁に反射し、空間全体をやわらかく包む。天井は躯体現し、配管もそのまま見せるラフな仕上げ。床も飾らず、壁も過度に整えすぎない。その力の抜け加減が、妙に心地良い。壁面にはハンガーパイプと大容量の棚。元はアパレルのショールームとして使われていた空間で、今回はそのままの居抜き募集だ。
こうした“スタジオ感”のある空間は、実は探すと驚くほど少ない。けれどここは1967年築という特性もあるのだろう、「このまま貸す」という我々にとっては非常に嬉しい選択をオーナーは取った。もちろん、床や扉の塗装、天井の細かな補修など、最低限の手直しは必要になるかもしれない。それでも、前入居者が作り込んだ世界観そのものを壊さず引き継げるという点に、この物件の価値がある。20坪弱というスケールも、このラフな雰囲気を無理なく受け止める、ちょうどいいサイズ感に思えた。
HOW TO USE
当然ながら、アパレルやギャラリー、ショールーム用途とは相性がいい。ハンガーパイプを活かしてコレクションを並べるだけで、すぐに“らしい”景色が立ち上がるだろう。
ただ、個人的にはオフィスでの使い方も面白いと思っている。例えばデスクをパイプ幅に合わせて配置し、上部棚には資料やプロダクトを置く。パイプにはアートやグリーンなど、各スタッフの好きなアイテムを吊るしてしまう。機能と遊びを同居させるレイアウトが、この空間なら自然に成立するんじゃないだろうか。
少し手を入れながら、自分たちの色を重ねていく。その過程ごと楽しめるチームにこそ、フィットする一室だと思う。
EDITOR’S EYE
エレベーターはなく階段のみ。搬出入が多い業種には多少のハードルはある。それでも、この“そのまま使える世界観”を手に入れられる物件はそう多くない。好きな人には、きっと刺さる一室だ。