神宮前オフィス | 表参道ヒルズ裏手、地下の秘密空間
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LOCATION
ハイブランドのショップが立ち並ぶ、華やかな印象の表参道。1kmほど続くゆるやかなケヤキ並木の通りには、国内外問わず日々多くの人が訪れ、常に賑やかな印象がある。しかし、その通りから少し奥へ入るだけで、街並みは一転して落ち着いた住宅街へと切り替わるのも、このエリアらしい魅力だろう。この建物もまた、表参道ヒルズのすぐ裏手でありながら、大通りの喧騒とは対照的な、穏やかな住環境の中に静かに佇んでいた。
SPACE
木製格子が印象的なデザインの、品を纏ったレジデンスタイプの建物。エントランスを抜け、上・・ではなく、下へエレベーターを下がると、地下にひっそり隠されたこの空間が現れた。
大きな吹き抜けを備えた地下空間は、どこか怪しげで、少し秘密基地のような雰囲気を纏っている。実はここ、元々はマンション居住者のための大人の遊戯スペースとして計画された特別な区画なのだという。その背景を知ると、この閉じながらも内側へ開いていくような独特の作りにとても納得がいく。室内はB1F・B2Fのメゾネット構成で、入口のあるB1FにはMTGルームを備えた落ち着いたフロア。そこから階段を下りると、視界が一気に広がる吹き抜けスペースへとつながる。地下に潜っているはずなのに閉塞感はなく、地下らしからぬ大きなガラス面によって、むしろ開放的にすら感じられるのが面白い。これまでいくつかのテナントを経て現在の姿となっているが、今もなお漂う秘密の部屋のような雰囲気に、とても心を揺さぶられた。
HOW TO USE
表参道エリアにある高級マンション。その地下に、この秘密めいた空間が潜んでいるとは、きっと誰も気づかないだろう。かつては遊戯スペースという、言わば娯楽の場所として作られたようなこの区画。そんな意思を引き継ぐじゃないが、ここでは“秘密の遊び場”のようなワークスペースを目指してみてはどうだろうか。秘密めいた地下ということでカジノ風の空間なんていうのも悪くない。全体をラグジュアリーな雰囲気で仕上げ、高い天井からはシャンデリアを垂らし、打合せテーブルとしては、ポーカーテーブルや、バカラテーブル、ブラックジャックテーブルなどを点在させる。当然働きにくいだろうが、ここにいるのは一端の大人たち。そんな誘惑や働きにくさがあろうが、ストイックにやる時はやるのだ。いざ遊ぶ時のために、いや、早く遊ぶために。欲に負けず強い気持ちで仕事に打ち込んでいれば、日が沈む頃、仲の良い取引先やこの空間の常連たちが集まり始める。こんな欲だらけの空間で、真面目に働くのはキツイと思うが、めちゃくちゃ集中力が養われることだろう。培った集中力は、仕事でも自社カジノでもきっと役に立つことを信じて。
EDITOR’S EYE
区画の用途自体も遊技場という特殊な用途だという。まさに遊ぶための場という感じだろう。オフィスの他にも、スタジオやショールームなども可能なので、この地下に潜む感をうまく使ったコンセプト、世界観で魅了する空間を作って欲しい。