南青山オフィス｜ポテンシャルを感じる地下空間

LOCATION
表参道駅を出て、青山通りから骨董通りへと入る。入り口付近こそ、洗練されたショップやオシャレなカフェが多く賑わいも感じられるが、六本木通りが近くなるにつれ、岡本太郎美術館やブルーノートなど、文化的な側面を見せ始める。今回ご紹介する物件は、そんな落ち着いた印象のある南青山6丁目交差点から、広尾、恵比寿方面へと続く駒沢通りを少しだけ進んだところ。お寺のおかげでポッカリと空が開けた様な場所に、個性的な外観のこの建物が立っていた。

SPACE
募集はB1Fの1区画。現状の室内はというと、ざっくり床や壁紙を撤去しただけの少々中途半端な状態。床はコンクリート剥き出しで、壁と天井はボード張りだったりと、原状回復前？と思ってしまうが、引渡しはこの状態となるそうだ。見た目はカオスな状況、しかし、しっかりと咀嚼をすれば、この空間の旨みを十分に感じることができた。
荒っぽい状況ながらも、エアコンや、水回りはしっかり完備。道路面から空間への直接動線があることで、オフィスだけでなく、店舗としても想像しやすい。そして、そこからの採光で地下特有の閉塞感もそれほど感じられない。イメージを膨らませると、比較的整形の形状のためレイアウトもしやすく、ちょっとした倉庫的な小部屋もあるので、スッキリ利用することだってできる。
内装がない中途半端に思えた第一印象から、あれ？後は内装だけかと、少しずつこの空間の良さに手繰り寄せられている様な印象を受けた。

HOW TO USE
正直な話、この物件をご紹介しようと思ったのには、他にも理由がある。
実は同じフロアにあるお隣のオフィスや美容室は、スケルトンをうまく活かしたなかなか良い雰囲気の空間になっている。つまり、この区画も同様のポテンシャルはあるということ。天井や壁のボードを撤去すれば、間違いなくコンクリートブロックや色っぽいスケルトンの躯体が顕になるだろう。それならば、撤去を前提でこの空間を検討してみてはいかがだろうか。お隣の美容室は、躯体を活かしたラフな空間にエッジの効いた蛍光灯やミラーなどが特徴のクールな内装。統一感を持たせるなら、荒々しいスケルトンベースの空間に、シャープな印象の無機質な家具を配置することで、ラボのような雰囲気に仕上げるなんてのも良いだろう。
先に隣の区画を利用している入居者のおかげで、すでに答えの一部が見えているようなこの空間。そんなお隣さんの良い部分を見倣いつつ、自分たちの色を出して空間を仕上げ、働く。もちろん、お隣さんへの感謝は忘れずに！

各設備が揃っているのはどんな業種にしてもかなり大きいだろう。さらに、店舗ができる区画にしては、坪単価も抑えめなので、オフィスも十分射程圏内。しっかり内装を楽しみたい、そんなオフィス利用の方はぜひ！