渋谷オフィス | 1F路面オフィス 駐車スペース3台分付
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LOCATION
まだまだ再開発で忙しない渋谷駅からは5分ほど。明治通りと六本木通りの間に、パワースポットとしても有名な金王八幡宮がある。モサモサとした緑に包まれる境内と、その後ろに立ち並ぶ高層ビル。なんとも都心的な風景が広がるこの神社は、お参りはもちろん、昼には近隣で働くサラリーマンや学生などがベンチでランチを食べていたりと、自然とこの街や人と溶け込んでいる。この建物があるは、そんな金王八幡宮のすぐ近く。のんびりと落ち着いた環境の中に、ひっそりと隠れるようで隠れきれていないこの空間を見つけた。
SPACE
赤いレンガ調タイルが印象的なマンション。その建物の正面、道路沿いの花壇脇にある鉄扉を開けると、この空間が姿を現した。
室内は、以前のオフィス仕様がそのまま残ったような状態。天井には蛍光灯、床はタイルカーペット、そして簡易的な間仕切りで3つのスペースに分けられているなど、今は色気のある空間とは言い難い。しかし、もちろんこの空間から可能性を感じている部分は大いにある。南に向いて連続する窓、路面からのダイレクトインできるアプローチ、天井も現在の2.6Mから、さらに上がる余力を残しているところ。さらに、正面には車を3台ほど停められるスペースまでも付いていたりと、いじり方・扱い方によって、大きくスケールしそうな伸び代を備えているように感じる。ぱっと見の派手さやインパクトがあるわけではないが、時間を掛けてジワジワと気になっていくような、そんな静かな魅力を感じる空間だった。
HOW TO USE
最初にこの空間を見た時に思い浮かんだのは、“アジト”という言葉だった。のんびりとしたこの環境の中で、目立たず、こっそりと潜むような拠点。室内はスケルトン仕様に、ライティングやファブリックを加え、ラフな大人の遊び場のような空間のイメージがいいだろう。そうやってひっそり隠れつつも、せっかくの路面なら、うまく外へチラ見せさせる事を意識してもいいかもしれない。この連続する窓からの視線はもちろん、入口にもう1枚ガラスの扉をつける事で、ショップやギャラリーのように鉄扉を開けっぱなしにしても面白いだろう。決して見せびらかすわけじゃなく、道ゆく人の目にふと留まる程度。そんな“間”を演出するのも、この立地ならアリだと思う。
隠れたい、でも見られたい。閉じたい、でも開きたい。そんな天邪鬼な感情と欲張りな気持ちを、うまくバランス見ながらここに詰め込む。それによって、より一層この空間を魅力的に映し出すことができるのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
室内はボロいが、改装も比較的自由に行えるし、状況次第では原状回復もだいぶ緩和できそうな温度感だという。また、このエリアで駐車場がこれだけ付いているのはとても希少だろう。手は掛かりそうだが、変貌するポテンシャルは秘めた、わかる方にはわかる空間、そんな印象だ。