中目黒オフィス|目黒川の桜を望むオフィス
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LOCATION
中目黒駅から、池尻大橋方面に目黒川沿いを歩いて行く。肌寒い日は日当たりの良い北側を歩き、うだるような暑さの日は日陰の多い南側を歩こう。センスの良さそうなアパレルショップや古本屋さん、カフェなどを眺めているだけで楽しい道のりだが、そんなことをしていると、あっという間にピザ屋さんが目印になっている3F建のコンパクトなビルに辿り着いた。
SPACE
今回ご紹介するのはそのビルの2Fの区画。誰が何と言っても、目黒川の桜を独り占めできる贅沢さがこの空間の最大の特徴だ。
1フロア1テナントのため4面採光になっており、それに伴い窓が多く、複数の場所から桜を眺めることができる。メインの開口部は北西向きのため、日が燦々と差し込むといった雰囲気ではないが、柔らかい光に包まれ、また風も抜ける気持ちの良い空間だった。
現状は剥き出しのダクトがヘビのようにうねうねと蠢いているスケルトン状態なのだが、なぜかオーナーの方で新品のトイレを付けてくれており、そこだけ真新しいという不思議なギャップも面白い。
天井高は最大で2.7m程度で、一番低い梁下が2.3mくらいだったので、このまま塞がないでいた方が圧迫感もないし、何より格好良いはず。ダクトと共に配線をスッキリさせて、2本の柱を上手い具合に避けながら・使いながら、壁と床に少し手を加える。そんな必要最低限の工事だけで、この空間の持つポテンシャルが遺憾なく発揮されると思う。
HOW TO USE
月並だが、やはりここでは窓際にデスクを並べてみたい。役職が上がるにつれて、桜が見やすい席にどんどん移動してもらおうか?通常とは逆に出世すればするほど出入口が近くなるわけだが、それもご愛嬌だ。
室内に入ってすぐ右側のスペースは空間を区切りやすい形状になっているので、ここを皆が使えるラウンジにするも良し、ミーティングルームにするも良し、…なのだが、この区画の大きな特徴の1つとして、実は”軽飲食相談可”という要素がある。なので、せっかくなら、このスペースを使って小さなカフェを営業するなんてのはいかがだろうか?
オフィスにカフェ機能を持たせたいという声をちょこちょこ耳にするが、ここなら立地的にも抜群だ。意外と庶民的なお店も多く、どこかのんびりとした中目黒という街は、外に開かれたというか、地域に溶け込むようなオフィスとの親和性が結構高いんじゃないかと思う。
桜のすぐそばで、街とも繋がるカフェ兼用のオフィス。ワクワクする以外ない気がするのだが、皆さんはどうだろう。
EDITOR’S EYE
狙ったわけではなく、撮影に行ったのはちょうど桜の季節だった。中目黒で最も人が多くなるのはやはり春なのだが、桜の花が散ると今度は緑豊かな夏・秋が長く続く。木漏れ日がとても気持ち良く、個人的にはそっちの季節の方が好きなのはここだけの話(花粉も飛んでないしね)。ちょうど良いタイミングでの移転になってくれれば、嬉しく思う。