五反田オフィス・店舗 | 1F路面角地 入り口3箇所付きの倉庫風スケルトン空間
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LOCATION
若く勢いのあるベンチャー企業が集結し、一時期から”五反田バレー”とも呼ばれ話題となった五反田エリア。駅周辺には多くの飲食店が並び、目黒川なども流れ、交通のアクセスも良好という。経済性以外にも、そんな働きやすい環境が整っているところがベンチャー企業を集めた一つの要因なのかもしれない。そんな五反田駅からは数分ほどの、山手通りを越えたあたり。星野リゾートなども入る、昨年グランドオープンしたばかりの新しい商業施設の向かいに、この建物はのんびりと立っていた。
SPACE
程よくレトロさも滲み始めている、レンガ調の建物。この空間があるのはその1Fの路面角地。以前まで宅急便の営業所として使われていたようだが、まさにそんな作り。スケルトンの室内に、吊された蛍光灯のラフな表情や、脇道沿いに向いた2つのシャッター付きの入り口など、その跡地としての面影がありすぎてむしろ面白い。いわゆるビルの1F店舗区画、というよりは、倉庫っぽい空間、と言った方がしっくりくるだろう。
そんな空間の中でも、特に個人的に好きなポイントが、脇の路地との繋がり方。2つの入り口を開け放つと、路地と床がフラットに繋がり、外から風も音も香りも人も、さまざまな要素が自然と溶け込んでいる感じがたまらない。それも賑やかな大通りではなく、まるでノラ猫でも歩いていそうな、のんびりとした路地沿い。それがまたいい雰囲気で、そんな環境へと自然と溶け込むこの空間が、とても心地よく好きだった。
HOW TO USE
この角地に向いたツラ構え、そして倉庫っぽい空間。それを見てワクワクしているのは自分だけではないはず。様々なジャンルの店舗や重飲食まで可能というが、自分ならここを敢えてオフィスとして使いたい。それもまるで昭和漫画のワンシーンに出てきそうな、路地沿いの溜まり場的なイメージ。室内は最低限の設備や、この味気ない照明、黄色いボードなどは手を加えつつも、この無骨な雰囲気をそのまま生かし、さらっと家具を置く程度に。そのぐらいがむしろカッコよく魅せれるはず。気候のいい時期には落ち着いた路地沿いの扉を開け放って、健全にオフィスに風を通しながら働いたり、夜には薄暗い路地に灯る光のように、怪しくもダンディー?な世界観を彩って見せつける感じも似合いそうだ。また、小さなコーヒースタンドやBarスペースを併設するのも良いかもしれない。通りがかりの人や近所の仲間などがふらっと立ち寄れ、自然と人がまた人を繋げていくような場にもなるんじゃないか。そんな、この空間だからこそ生まれそうな、街や人との距離感をのんびりと日々楽しんでいただきたい。
EDITOR’S EYE
路地側をメインの顔として、カフェやインテリア系、スタジオやギャラリーなど、色々とイメージできる空間だ。現在はエアコンや照明機器は残されているものの、トイレや水回りなどはないため、最低限の設備設置は前提で考えて頂きたい。