下北沢オフィス・店舗 | 建築家 隈研吾氏リノベ戸建て居抜き
EDIT
>>LOCATION
場所は下北沢。渋谷から電車でわずか数分という距離感で、駅周辺にはひしめきあうように飲食店や古着屋などが並び、日々多くの人で賑わっているこの街。ライブハウスなども多いことで知られ、若者の街、ファッションの街、サブカルチャーの街など、さまざまな側面で愛され続けているエリアだ。そんな下北沢の駅から三軒茶屋方向に向かって進むこと3分ほど。少し人通りも落ち着きを見せ始めたあたりに、この建物はひっそりと立っていた。
>>SPACE
以前まで人気の焼きとり屋だったというこの古い戸建て。今の姿からは少し想像がしづらいが、実はこの建物の改修・リノベを行ったのは、著名な建築家である隈研吾氏。当時は窓枠で使われるアルミサッシを無数に組み合わせた装飾で建物を覆い、同氏らしいとても個性的な姿だった。今のファザードは元々のさっぱりとした姿に戻っているが、その内部には今でも当時の空間が残っている。
室内は木造スケルトン仕様の空間。ほぼ木。という感じで、見上げれば無数の柱や梁、筋交などによって、まるで樹木の下にいるような妙な安心感を受けた。1F、2Fと分かれているが、2Fは最小限のスペースだけ残して、ほとんどが吹き抜けという贅沢な作り。それによって空間全体が気持ちよく抜け、時間帯によっては上部からうまく陽も落ちてきて、空間全体にいい色気が漂う。飲食店の居抜きという雰囲気はなく、むしろアパレルショップなどのように、ある種の感度の高い雰囲気を備えた空間だった。
>>HOW TO USE
元々、古いものへのリスペクトの強い下北沢という街。この建物は、そんな街の温度感によく合っているように思える。古さもあり、新しさもあり、言葉には言い表せない魅力が詰まったこの空間をどう使おうか。まるで個性的な古着を見つけた時に、これをどう組み合わせようか。こうしたら面白いかも。そんなワクワク感、ドキドキ感に近いかもしれない。ここをまた飲食?でもいいけど、オフィスでもめちゃくちゃ面白いし、アートギャラリーなんていうのもいいし。いや、むしろそれらを混ぜ合わせて使ってもいいかも?そんな無数に広がる想像のピースを組み合わせ、さらに自分らしくこの空間に手を加えて、魅力的な世界を作る。そしてまたいつかここを去る時に、次の方が新しい可能性を引き出しながら引き継いでいくような、この街らしいストーリーが続いていったら、なんかとても素敵なことではないだろうか。
EDITOR’S EYE
募集はシンプル。このままの引き渡しで、改装も自由だという。焼き鳥屋の跡地とは言え、室内に匂いなどは不思議と残っていなく、このままオフィスとして使っても良さそうなレベル。利用方法の許容も広く、改装の自由も備えているなど、さまざまな可能性を秘めた建物だ。すでに反響も多いということから、これは急ぎめの物件かもしれない。