恵比寿オフィス・店舗 | アパレル居抜き トリプレット空間
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>>LOCATION
場所は恵比寿。ガーデンプレイスや有名なアパレルショップ、小洒落たカフェなども多く点在するこの街。そんなおしゃれさだけでなく、駅前の飲食街や横丁などの雑多感もいい要素として加わり、気を張らずに過ごせる親しみやすさがこの街の1つの魅力。この建物は、恵比寿駅西口ロータリーからガーデンプレイスへ向かう坂道の途中にある。足腰に喝を入れながら坂道を進むこと5分ほどの、P.F.S.PARTS CENTERを越えてまもなくの右手側に、まるで岩を削り取った?ようにカクカクとした姿で現れた。
>>SPACE
以前は某アパレルブランドが1棟本社として利用していた建物。現状の室内はその当時の名残りというか、ほぼそのままの状態だ。
ご紹介はその1FからB2Fまでの3フロアセット。1Fはシンプルなスケルトンテイストで、アパレルショールームの雰囲気を残す、明るく清潔感のある空間が広がる。一方でB1FとB2Fには、少しうっすらと落ち着いた雰囲気の空間が。混在する照明の色合いや、所々手直しが必要など、少し雑多感はあるものの、この空間に地下特有の嫌な暗さはあまり感じない。その要因となっているのが、外のドライエリアと、その外壁に仕込まれた鏡だろう。アパレルらしい遊び心あるこの仕掛けによって、空間に視覚的な広がりや、光もうまく地下へと引き込み、暗さをうまく軽減させているように思える。地上部に顔出す明るい1Fと、縁の下の力持ちのように、地下から支える2つの空間。そんな構成が妙に面白くも感じられた。
>>HOW TO USE
薄々気づいていると思うが、この空間を手なづけるのは少々ハードル高め。引き渡しは現状のままなので、まずは全体的に手直しが必要だ。敢えて手を出すには、それなりの覚悟が必要とも思えるが、その反面、ポジティブに考えられる点も多いと感じる。
見方によっては、必要な表の顔は1Fでしっかり持ちつつも、隠された地下に自分たちの世界を作り込める。地下といえども、ライトコートが備わっているので、地下特有の閉鎖感は抑えられ、意外と居心地も悪くない。敬遠されがちな地下も、ここでは人目を気にせず過ごせるサンクチュアリのようなイメージだ。クリエィティブな会社が利用すれば、そこは表現する方々が集まる拠点となるだろう。表側の1Fの顔はこの空間の氷山の一角。実は本質の多くが海面下に隠れていて、その部分がめちゃくちゃ面白い。そうやって見せる・見せないをうまく切り分けて、自分たちの底知れぬ面白さをここに積み上げていくのはどうだろうか。
EDITOR’S EYE
オフィスだけでなく、店舗系なども相談は可能だという。エレベーターも付いているので、上下で店舗・オフィスなどの用途を使い分けたりと、なにかとイメージしやすい空間ではないだろうか。また、1Fの脇には最大4台分のスペースもある。この恵比寿エリアで、これだけのスペースが確保できるのも結構希少だ。