六本木オフィス|スケルトン空間
EDIT
>>LOCATION
六本木・西麻布・乃木坂のちょうど中間地点。青山公園の南側、星条旗通り沿いにこのビルは立っている。六本木通り沿いと異なり背の高い建物も高速道路もなく、都心では貴重な広い空を享受することが出来る。土地柄ギラギラした雰囲気を連想するかもしれないが、この辺りはやや住宅が増えてくることもあり落ち着きが感じられ、評判の飲食店も多く軒を連ねる、より大人の空気感が流れるエリアだ。
>>SPACE
2000年に完成したビルで、今回の募集は3Fの区画。エレベーターを降りると、ずっしりとした感じの大きめ、重めの扉。そこから入る室内は、すでにスケルトンの状態になった荒々しい空間だが、どこかクリアな印象。南北にきっちりと取られた窓からの光が、まとまりのない荒々しい空間を気持ち良いものに。室内からの眺めは、北側の青山公園方面に意外にも抜けた景色が広がり、綺麗なイチョウの木なんかも視界を彩ってくれている。立地からしても、少々クール&大人っぽく仕上げることを考えると、防火材の名残りの黄色部分には工夫が必要だが、素地のコンクリートは綺麗め。加えて、一部範囲で残る接着剤の後なども妙にカッコよく、アレンジするベースとしては十分だろう。そして、空間自体の形状はシンプルだが、ちょっとした死角のような部分もあるので、プラン次第で十分遊び心も満たしてくれる空間となりそうだ。
>>HOW TO USE
このエリアは個人的に好きなこともあり、エリアの空気感に合ったオフィスが作れると良いな、なんて妄想をしながら撮影を進めていたが、調べてみると以前この区画ではBarの営業をしていたことが判明。そんなストーリーに引っ張られてイメージしたのが、オフィスとBarの両立。意外にも明るく開放感のある昼の顔と、夜になると気の利いたお店が点在するこのエリアならではの特性を組み合わせる作戦だ。といっても、半分プラベートBarのような存在で、自分たちもちゃっかり楽しんでしまおうというのも大きな狙い。Onの場所であるオフィスに、OffのBarを備えるのか、自分にとってはOnとなるBarにOffのオフィスを持ってくるのかは問わないが、いずれにせよOnもOffも同居させることで、結果的にはシームレスにしつつ、パフォーマンスにつなげる。しなやかに、色っぽく、そして時にはしたたかに。取引先やお客様との会食は満足度の高い周辺の飲食店に招き、その際には自分たちのBarと見せかけたオフィスにも遊びに来てもらおう。0次会でも2次会でも、話が弾んだ分、"良い仲”になることは間違いない。
EDITOR’S EYE
現状がスケルトンのため空間の作り込みにある程度の予算を割く必要があることは覚悟していただきたいが、その分唯一無二の空間が出来上がることは必至である。ぜひ楽しんでトライしてみて欲しい。ただ、最後に重要なことを1点。このエリアは「第二種中高層住居専用地域」に該当するため、契約書上は「住居契約」になることをくれぐれもご留意いただきたい。