神宮前オフィス|屋上付150坪1棟ビル
EDIT
>>LOCATION
場所は神宮前2丁目。このエリアはメインストリート沿いにも、一本入った裏通りにも拘り強めのショップや飲食店が点在し、日々の散策が楽しいエリアの一つだと思う。人気店は多いにも関わらず、原宿、千駄ヶ谷、北参道とどの駅からも適度に距離を取っていて、無闇に開拓され過ぎていないというところも個人的にはポイントが高い。
そんなエリアを縦断する渋谷神宮前郵便局前の通り沿い、お昼時には行列のできる人気の「手打蕎麦 松永」の前にこの建物は立っていた。
>>SPACE
B1Fから3Fまでの4フロアからなる1棟ビル。この建物のメインとなるのはやっぱり1Fの路面区画だろう。天井が抜けていて、2方向の道路に向いた大きな窓面を設けた開放感のある空間。天井も床も壁も白いためか、1Fでありながら、意外にもしっかり明るくて健やかな印象。これこれ!とテンション上がり気味に他のフロアへと急ぐと、1F以外の他のフロアは、なんと全てスタンダードなオフィス仕様。1F部分とのギャップがあって少々残念に思えるが、2F,3Fと上がることで、窓からの光の差し込みは増していき、屋上に至っては低層の建物の先に青い空が広がる気持ち良さも感じられる。1Fと違って、車や通行人が目線に入らない事もあって、居心地良く作り込めば、このエリア特有のリラックスした雰囲気も楽しめそうだ。
唯一窓のないB1Fのみ、内装だけでなく、使い方にも工夫は必要かもしれないが、各フロアの完成形を想像すると、どこにいても気持ち良く過ごせそうな良物件だった。
>>HOW TO USE
突然だが、理想の白色についてご存知だろうか。波長の可視光線の乱反射によって知覚するのが白色であり、100%の反射率が定義上の「理想的な白色」。しかし、そのような物体は存在せず、理想を追い求めて辿り着いた反射率のギネス記録は98.1%らしい。もちろん、日常生活においては100%の白である必要はなく、支障は出ないのだろうが、理想は追い求めたくなるのが、人間のサガってやつなのではないだろうか。
この建物1Fの真っ白な空間を見て、ふとそんなことを思い出していたのだが、もちろんここで働く上で各フロアを全部白くすることを求めているわけではない。しかし、それぞれのフロアをテコ入れし、このエリアに集う様々なショップや企業の様に拘り抜いて利用することは必要な気がした。自社ビルとして階段スペースや屋上まで、1棟丸ごと余す事なく世界観を表現できる事もあって、理想を追求するにはもってこいの建物。建物全体で内装に統一感を持たせ、結束力を感じるデザインにするのも良さそうだ。
そんな風に建物1棟使い倒し、眩いくらいに楽しく働く姿を日々このエリアに見せつける。100%に近い理想の白ならぬ、そんな理想の城を作り上げてみて頂きたい。
EDITOR’S EYE
少々現地にて説明するべき内容もあるが、坪単価も18,541円(税別)と抑えられていたり、建物としての魅力はかなり高いだろう。美味しいご飯も多いエリアなので、働きやすい環境も高ポイントではないだろうか。