神宮前オフィス・店舗 | 原宿の商業ビル内 スケルトン空間
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>>LOCATION
場所は原宿。日本のファッションカルチャーの中心地として、今や世界的にも知られたこの街。日々、国内外問わず多くの人が訪れ、個性的なファッションを着飾る人や、竹下通りなどのには多様なショップが立ち並び、常に賑やかな印象はこの街にある。そんな竹下通りも目と鼻の先。明治通りのGALAXY隣に立つこの建物もまた、独特なフォルムや壁面に張り巡らされた看板、多様なテナントが入るなど、ある意味このエリアらしいごちゃっとした商業ビル。そんな、若干カオス感ある建物の中に、この空間はあった。
>>SPACE
ご紹介はこの5Fと6F。室内はどちらも以前の内装を剥ぎ取ったまま、と言う感じのスケルトン状態。その見た目はかなり荒々しく、おまけに間取りも変な作りで、所々不思議な塗装面が残されていたり、変な段差があったりと、なかなかなカオス臭を漂わしている。しかし、そんな騒がしい見た目の割に、その空間は思いのほか静か。上階というのもあるかもしれないが、外の賑やかな音や声はここへは届かず、窓から射し込む光がほんのりと空間を照らす。6Fに関しては、建物の後方部へ向いた窓先は、眺望も抜けていて気持ち良く、遠くに明治神宮の緑もチラッと覗ける。立地や見た目の騒々しさや、空間の荒々しさだけではなく、空間に漂うそんな穏やかな雰囲気がいい感じに独特の世界観をつくり、魅力的に感じさせる。そして、忘れた頃に、「あ、そうだ、ここは原宿だ。」とやる気にさせてくれるような、ある種の原宿の力強さを感じるような空間だった。
>>HOW TO USE
商業ビルのスケルトン区画なので、基本的にはショップやスタジオなどを思い描くと思うが、実はオフィスとしての活用も十分可能性はある。と言うのも、このエリアの割に賃料はかなり抑えられているし、エアコンやトイレなども残されているので、スケルトンといっても内装費もその分抑えられそう。さらに上階なので、路面のような賑やかさもなく、過ごしやすさも考えれば十分現実味はあるだろう。
このカオス感すらある建物、空間には、それに負けない個性の強い方がよく合うと思う。室内の荒々しいスケルトンの世界観を引き継ぐように、無骨で男臭いワイルドな空間も良さそうだし、逆に原宿っぽい派手な色合いでガーリーに彩ったり、照明を多用したサイバーな感じなども面白い。さらにショップやスタジオなども絡めて、より多様な使い方も考えられるのではないか。変に気負いせず、むしろ振り切って、このエリア屈指のカオス度高めの建物に頭まで浸り、自分たちを表現して頂きたい。きっとどんなに突き抜けても、このビルでは全てをいい個性として包み込んでくれるだろうし、強い個性を持った方が、このエリアで働くのにも似合うのではないだろうか。
EDITOR’S EYE
建物へ入った時、空間へ入った時のごちゃごちゃした感じはなかなかのインパクトだが、それはそれでこの街らしくて、ジワジワと面白みに変わった。実は建物自体も、元々隣り合う2棟を繋げていたりと、バックボーンからかなり個性的だ。