恵比寿オフィス|タコ公園隣接のレトロビル
EDIT
>>LOCATION
恵比寿駅東口にある通称「タコ公園」。駅前の繁華街と交通量の多い明治通りの間に挟まれながらも、その一画だけはやけに長閑。公園で遊ぶ子どもの声や、ベンチで休む地域の住人など、ちょっとほっこりしてしまう様な光景も長閑な雰囲気を形成している要因だろう。そんなゆったりとした時間の流れを感じる場所から、忙しない明治通りへ出る手前。ちょっとセットバックして控えめに立つ、レトロな外観のこの建物を見つけた。
>>SPACE
この建物は、半世紀以上もの間この地に立つなかなか年季の入ったビルではあるが、エントランスは程よくレトロさを残しつつ、リニューアル済み。今回ご紹介の区画は、そんなエントランスとは反対側にある、リニューアルされていないレトロさ満点の専用動線を進んだ2F区画。
この区画へ辿り着くまでの外観や共用部のレトロな個性はどこへ?と思うほど、室内は白い壁と天井に、床をグレーのタイルにしたシンプルな空間になっていた。しかし、建物正面の連続する窓には向かいの建物から反射して優しい採光が取れていたり、タコ公園と緑を望む穏やかな眺望もあって、室内にいてものんびりとした環境の良さを感じられる。あとは室内のテイストを好みに仕上げるだけで、居心地良く過ごしている自分たちの姿が容易に想像できる、そんな空間だ。しかし、今回はそれだけでは終わらない。実は3Fにあるオーナー運営のスタジオが2Fとのセットに限り賃貸可能。スタジオの室内はというと、天井や床を躯体現しにしたセミスケルトンの空間。少々粗めのコンクリートの質感や、味のある床など、新築の建物には出せない経年の色気のある雰囲気に、グっと心を鷲掴みにされてしまうだろう。穏やかな環境で気持ち良く働けるというだけでなく、インパクト大なオマケまで一緒に楽しめるオイシイ空間だった。
>>HOW TO USE
ここでもう1つ、この空間の検討がさらに進みそうな情報をお伝えしよう。2Fに関しては、諸条件はあるものの、オーナーの費用負担で天井ボードの撤去と照明設置まで行っていただけるそうだ。それならいっそのこと、3Fのスタジオと同様の内装にしてしまうのはいかがだろうか。もちろん、天井以外の改装の費用はかかってしまうが、すでに空間のポテンシャルは透けて見えている様な状況のため、天井も床も3Fと同じく色っぽい雰囲気に仕上がることは約束されている。そんな室内に仕上げつつ、建物の雰囲気的に相性の良いヴィンテージ系の家具を置いて、カッチリとしすぎず居心地の良さを重視した空間を目指したい。
恵比寿駅近の穏やかな環境にあるレトロな建物。この空間の隠された魅力に気付いた人がそのポテンシャルを活かして、そこに雰囲気の良い隠れ家的オフィスを造り上げる。さらには、公開募集されていない色気のある内装のスタジオスペースすらもセットで利用する。知る人ぞ知るが重なる様な空間で、ひっそりと自分たちのクリエイションと空間に浸ってみてはいかがだろうか。
EDITOR’S EYE
レトロな建物ということもあって、賃料坪単価も比較的抑えめな点もポイントが高い。3Fの賃料に関しても抑えめに感じるため、ご興味がある方はお問い合わせください。