南青山店舗・オフィス|緑に囲まれた路面メゾネット空間
EDIT
>>LOCATION
場所は、外苑前駅と青山一丁目駅の中間あたり。付近には明治神宮外苑のイチョウ並木があり、初夏からは緑が生い茂り、秋にはイチョウと都内にいながら四季折々の表情を楽しむことができるスポット。イチョウ並木の真向かいに伸びる細い脇道を入ると青山通りの賑わいは一気に静けさに変わり、生活感のある南青山2丁目の住宅街へと景色は変化する。今回ご紹介の物件は、そんな住宅街の中で青々とした緑に彩られた建物だ。
>>SPACE
この空間があるのは、外からの直接導線のある1F-B1Fの路面メゾネット。訪れてみると、直接導線の扉を覆うかのように緑が生い茂り、その入口の表情だけでテンションが上がる。
さらにテンションを上げてくれるのは、新築でこそないが未入居ともあって、その清潔感。中へ入ると、フローリング調のシートフロアに、ライティングレールと今時なクリーンな雰囲気。オフィスや店舗と考えると、不釣り合いな家庭用エアコンの設備かもしれないが、なんだか家にいるかのようで、ホッできる一面も。地下に降りると1Fより広く、天高は1Fと同様2.7m程度でありながら、その広さも相まってより高さを感じられ、地下特有の閉塞感はあまり感じられない。区画が1F-B1Fともあって、陽当たりはさほど期待できないが、それ以上に、南青山の住宅街環境といった静けさを纏うどこか安心させられる空間だった。
>>HOW TO USE
この空間に訪れたとき、“緑”の存在の大きさに改めて気付かされた。もし、入口に緑がなければ、住宅街の景色の一部と化して見落としてしまうくらい周辺に溶け込んだ建物。しかし、この入口を覆うような緑があることによって人の興味を惹きつけ、扉の向こう側への期待を増幅させてくれている気がする。ただ、その期待を落とさせないためには、空間には少々アレンジを考えたい。このホームライクな設えを生かすとなれば、床はリアルなフローリングへ変更し、家具はリビングテイスト一択。質感のいいファブリックのソファーや少し長めのペンダントを添えたりするとグッと雰囲気の良さは増しそうだ。
南青山の住宅街の静かな環境で、しっぽりと没頭するように働く。緑のゲートに隠された、自分たちのとっておきの空間は、間違いなくとっておきの居心地を生み出してくれるのではないだろうか?
EDITOR’S EYE
室内の内装だけでなく、現状少々面白みのない玄関扉も原状回復が前提ではあるが交換のご相談可能。せっかくならこの緑のゲートをくぐりたくなるような、ワクワクする玄関デザインにチャレンジして欲しい。