神宮前店舗 |天高3.2mの地下空間
EDIT
>>LOCATION
渋谷駅から明治通りを原宿方面へと進む。その道中で目を引くのはやはりMIYASHITA PARKの存在と言えるだろう。全長330mの建物の中には様々なショップや飲食店、公園やホテルなどが入ることもあって、昼夜問わず賑わいを見せている。そんなMIYASHITA PARKを通りすぎ、歩くことわずか1分ほどの場所。1Fにスイムウェアブランドarenaが入る建物の脇に地下へと続く入り口を見つけた。
>>SPACE
建物のメインエントランスとは別に設けられた、路面から直接B1Fに繋がる専用階段。少々怪しげな雰囲気を感じつつB1Fへ進むと、そこには思わずニヤッとしてしまう空間が広がっていた。今まであまり人目に触れてこず、空室期間も長かったこの空間。しかしながら、モルタルの床に、白く塗装された壁とスケルトン天井で整えられていて、廃れた感じもなく、むしろ印象が良い。所々、入り混じるダクトや前入居者が退去した際の荒々しさが残っていてはいるものの、それすらもいい味と感じてしまうことだろう。天井は最大で3.2mと高いし、直接動線とは別にエレベーターからの動線もあるので、使い勝手も良い。そんな空間のポテンシャルのある空間が、人で賑わう渋谷エリアの地下に眠っていたこと考えると、お宝を見つけたような気分になった。
>>HOW TO USE
この物件の意外に面白いところとしては、利用用途は幅広く、例えばクラブのような音を出す利用も相談ができるという。そんなことを聞いてしまったらからには、やはりこのロケーションだからなのか、クラブのような夜のカルチャーに沿った使い方にも魅力を感じてしまった。付近には
不眠遊戯ライオンを始め、
MIYASHITA PARKのor Tokyoや
TRUNK(HOTEL)などが集結していることもあり、ロケーションとしての準備は万端。クラブだけに絞ってしまうと、それはそれで遊び心は物足りなので、思い切ったこんなオフィスはどうだろう。
“クラブ兼オフィス”
カフェ兼オフィス、オフィス兼BARなどは時々聞くことがあるが、クラブと兼用というのは未だ聞いたこともない。それならば、この渋谷という寛容な立地を絡めて、そんな利用方法を実現してみても面白い。クラブでの新たな繋がりが、馬鹿にできないというもの一つの強みだ。
本日の就業時間は終了。端の方で残業するか、踊ってしまうか。万が一のことを考えて、VIPルームならぬ、防音の効いた“残業ルーム”なんてものもこのオフィスには必要かもしれない。
EDITOR’S EYE
この辺りを夜遅い時間に歩いていると、歩道にはスケーター、そしてTRUNK(HOTEL)、ライオン、orからの人の行き来を見かけることが多い。なんとも渋谷らしい風景。一時は原宿、青山もクラブが多く賑わいを見せていたが、さまざまな制約で排他的に扱われてきてしまっているナイトカルチャー。海外からの旅行客のおもてなしも考慮して、新しい渋谷のクラブカルチャーが出来上がると嬉しい。