南青山店舗・オフィス | 骨董通り沿い1F-2F路面区画
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>>LOCATION
南青山の骨董通りを、六本木方向へ進むこと8分ほど。駒沢通りとの交差点を越え、もう少しだけ進んだ右手にこの建物は見えてくる。青山通りとの始まり付近は、車や人でだいぶ賑やかな印象のあるこの通りだが、この辺りまで奥へ入るとだいぶ落ち着いて、感度の高い大人なショップが並ぶ通りへとスイッチする。そんな場所にあるこの物件。以前まで、このエリアを牽引してきたショップが入っていた事で、広く知られた存在だ。
>>SPACE
写真を見て、ピンとくる方も多いのではないだろうか。そう、以前までは「1LDK AOYAMA HOTEL」として使われていたこの物件。現在はその内装を全て剥ぎ取り、以前の内装は一切残さずのスケルトン状態だが、今でもその当時を覚えている方は多いだろう。
室内は1F-2Fのメゾネット空間。大きな吹き抜けを有する店舗空間で、まっさらな空間がゆえに、空間が本来備えているダイナミックさを直に感じさせてくれる。空間の素地は良いためか、どこにいてもそれなりのスケール感や雰囲気の良さを感じられるものの、やはりこの吹き抜け部分は別格。明るく、開放感は抜群で、思いのほか室内にいると外の音も感じられずに、ただただ穏やかな雰囲気が漂っている。この階段に座り、ぼんやりと外を眺めながら、この空間をどうアレンジしてやろうか。そんなことを考えてる時間を、すごく楽しませてくれる空間だった。
>>HOW TO USE
室内はスケルトンとお伝えしつつも、実際にはエアコンやトイレが備わった、最低限の設備が整った状態。内装をゼロベースから作るとしても、これによって入り口のハードルはだいぶ下がるだろう。骨董通りにいい顔をチラつかせ、空間もいいし、物件としての知名度も高い。ショップやショールーム、それらを兼ねたオフィス利用というのもすごくイメージがつくし、この素地空間なら、想像する未来はきっと明るいものだろう。もちろん、これをオフィス単体で贅沢に使いたいという会社も求めている。それには勇気と相応な資金力が必要だが、これを満足いくまでやり切れれば、間違いなく特別な空間を手に入れられるはずだ。
いずれにせよ、この物件は過去の栄光がある分、良くも悪くも、まだ色が抜けきれない状態。それに引っ張られてしまい、どうしてもすぐには切り替えるのも難しい面があるが、一時代を作った1LDKに敬意を払いつつも、その空間に新たな未来のストーリーをP.S.(追伸)として少しずつ付け加えていってみてはどうだろうか。そうすれば次期に、この空間の新たな色として切り替わることができるはずだ。
EDITOR’S EYE
P.S. 今のまっさらなスケルトンの感じが個人的には好きだ。無骨な鉄骨の柱や梁。本来は壁の裏に隠れているLGSの機能的な並びの美しさや、簡易的に鉄パイプで組まれた吹き抜けの手すりなど。これはこれで雰囲気があり面白い。流石にこのままでワイルドに使ってみては?とまでは言わないが、この無骨なエッセンスも新たな空間を作る時に参考していただきたい。