目黒オフィス|レトロ居抜き空間
EDIT
>>LOCATION
近年、再開発が進み、街ぐるみで新陳代謝しているかのような目黒駅周辺。しかし、東口を降りて目黒通りを白金方面へ進むと、駅周辺とは打って変わり、徐々に昔ながらの銭湯や飲食店、花屋などがちらほらと増え始める。そんなどこか馴染みやすいレトロな雰囲気が並ぶエリアを脇目に、首都高に沿うよう少し南下したところで、この建物を見つけた。
>>SPACE
レトロ感残る街並みに、溶け込むようにあるこの建物は、竣工から60年近く経っているからか、街を見守り続けてきた威厳すら感じる。でも、突っつきにくいという訳でも無く、懐は深めだろう。そう思うのは、エントランスに付けられている建物名のフォントはその見た目に反して、丸文字ゴシックと可愛らしく、微笑ましく感じたから。
今回募集となる1F/2F/3Fの3フロアは、どのフロアもほぼ同じ形状で200㎡越えではあるものの、その仕様は三者三様。簡単に紹介すると、1Fはグレーベースで作り上げられた鉄骨ブレースがアクセントとなるシックな空間。2Fはスタンダードな仕様だが、すっきりとして最大限広さを感じられる王道オフィス。3Fは、造作が施されていて完成度は高め。サイズ感こそわかりづらいが、エントランス、会議室と機能性は十分に備わった魅力がある。各フロアそれぞれ個性はあるものの、建物自体からは所々に経年による“色気”を感じることができた。
>>HOW TO USE
三者三様のどの個性とマッチングするかは自分次第。どれを選んでも、この建物がもつ色気をアレンジしつつ、うまく自分たちの個性を交えて使ってみて欲しい。
折角なのでさらに手を加え、天井と取ってみたり、床材を変更してみたりするだけでも、見違えることだろう。元々の建物の躯体や素材が露わになれば、空間はより色気が加わり、この建物ならではの世界観が作れるはずだ。また、この建物の各フロアの仕様が異なるのは、入居者が作り上げた空間をオーナーが良いと思えば、それを採用して次の募集に生かすという運用をしているから。人も建物も歳を取ると頑固になりがちではあるが、この物件は、現役で活躍する大御所俳優の如く、滲み出す色気を振りまきつつも、新しい個性を受け入れる器の大きさを持っていた。
EDITOR’S EYE
最上階にはオーナーがオフィスを構えているのだが、撮影の挨拶に伺った際、社員の方々が気持ちよく迎えてくれて、心から安心したのを覚えている。これから入居する企業も同じ雰囲気の方達だと良いシナジーが生まれそうだと感じた。